昨日、戦後76年と書いたが、今日はタリバンから「20年」と言う言葉が出てきた。
これにはかなり驚かされた。驚いたのはもちろん発言の内容そのものもそうではあるけど、ムジャヒド報道官が「現在のタリバンと20年前のタリバンは大きく異なる」の言葉の方だ。
タリバン、女性の権利尊重を表明 20年前とは「大きく異なる」
イスラム主義組織タリバンは17日、首都カブールでアフガニスタン制圧後初の記者会見を開き、諸外国との平和的な関係を望むとともにアフガン政府の兵...
JP
やっぱり、この人達もン十年と言う時間のスケールでいろいろ考えているんだなと。宗教的な情熱に動かされてその場その場の抑えきれない情動で行動しているように見えていたけれど、20年間を総括して見る事のできる目を持っていたのか、と、そう言うところに驚かされた。
いろいろテロ事件があって、どれがどのグループによるものだったかいちいち思い出せないほどだ。ヨーロッパやアメリカで様々なテロ事件を起こしてダメージを与える事になったけれども、その結果どうだったか?
911でツインタワービルに乗っ取った飛行機で突っ込んで物凄い事になってたくさんの人が亡くなった。けれど、アメリカはそんな事があっても今現在、株価を史上最高値に押し上げている。国全体としてダメになったかと言うと、全くそんな事は無かった。これが結果だ。長い時間の中で見ればあんなに酷いことでも蚊に刺された程度で済んでしまっていると言えないか?誰も「もうアメリカはお終いだ」などとは言わない。
同じ事をずっとやり続けて、自爆テロで仲間を何十人か何百人と殺したところでそれはきっと変わらないだろう。20年と言うスパンで見ればそれはわかる。
同じ目で日本を見ると、うーん???何やってんだろうね?でしかない。
特攻隊の若者に借りに愛国心と言うものがあったとして、(あったかもしれないし、そうでないかもしれない) それを利用して無駄に死なせたと言うのがあって、そこから自分たちの時代、つまり昭和の時代、そして今もだろうけれど、個人に「やる気」みたいなものが普通に求められる。本屋行けばやる気を出す方法の本があり、部下にやる気を出させる為の本なんかがある。つまり愛国心の搾取からやる気の搾取に変わっただけで似たようなもの。
タリバンは20年総括でもしかしたら(言葉通り受け取れば)、自爆テロで仲間殺すの無意味じゃないか?って考えたかもしれない。でも我々はまだそこまで行ってない。76年経ってるのに。