もんく [とある南端港街の住人になった人]

転送

一応自分の上司になっている中華系の男からメールが入ってきた。このメールは自分だけにではなく、その部下に位置付けられている者全てにだった。その内容を読んですぐに暗澹たる気分になる。

通常のメール本文より少し大きめのフォント、太めに強調してある。視力が弱い者に配慮しているわけではない。彼はいつも大きく威圧的な声で命令する。それを文字にするとそんな風になるのだと思われる。

そこに書かれていた内容は先実の会議、通常の意味で会議と言って良いかどうかわからないが、要は社長の前での発表会のようなものだが、そこでスライドにちょっとした記入ミスがあったことに対してそう言う間違いのあるスライドを持って出るなと社長が言った、そのままがメールに書かれていたのだ。

彼は部下に対してメールでであるが、要はいつものように言ったのだ。

全くもって呆れてものが言えないと言うのはこんな時だ。本当に自分の意見も何もなく、社長がこう言ったからとそれを後ろ盾に部下にそう言う態度をとる。しかもそうしミスを防ぐ手立てを考えるでもない。普段からなぜか知らないが忙しいと言っている人間にしては珍しく秘書、そう秘書と言うのがなぜか数人いるのだが、それに書かせる事なく、文字を大きく太くして自分で書いて送信したようなのだ。


これまでもずっとそんなやり方をしてきたのだろうが、それでどんな効果があったのか?多分、自分の昇進にはとても効果的だろう。ただし、実際にそれで何か改善されたかは多いに疑問だ。なぜなら未だにいろいろな事がうまくいってはおらず、相変わらず彼は怒鳴り続けなければならないようだからだ。

こうした事は生産における物理的な事やその仕組みのような事とは違って直す方法はなかなか無い。全く困った事なのである。
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