<せとみの刺身定食 山口・岩国>
サンシャイン・サザン・セトで高い料金払ってありがたーい塩素臭い日帰り入浴
をすませると猛烈に腹が減ってきた。
時計をみれば1時半を過ぎている。
目当ての店を途中で見つけてあるので、車を走らせる。
周防大島と本土をつなぐ高架橋を渡り、周りこむような海沿いの道にその店は
ある。看板には「活魚料理 せとみ」とあり、いかにも魚が旨そうな店であった。
思えば別府八湯を巡ってる最中の一番高価な昼食は、いまのところ国東半島で
食べた海鮮丼の800円である。
瀬戸内海であるから新鮮な魚がいい。そうだ、刺身定食が食べたい。
店の前についたのが午後二時五分。なんとカーテンが閉まっている。
(そんなあ・・・それはないよ)
「すみませーん、どなたかいますか」
入り口の引き戸を開けて暗い店の中へ何度か声をかけると、やがて厨房のほう
から人の気配がして、若奥さんが出てきた。
「なんでしょう」
「あのぉ、なんでもいいんですけど、なんか食べさせてもらえませんでしょうか」
「うち、二時までなんですよね」時計を見ながら言う。
「横浜から来たんです。ぜひ瀬戸内海のおいしいものを食べたいのですが。簡単な
ものでいいんでお願いできませんでしょうか」
刺身定食を、とは言わずに<簡単なもの>を強調する。
駄目でもともと、千代大海ばりに押すだけ押して、それでも駄目ならジェット水
流で引くイカのようにあきらめるつもりである。
「簡単ねえ・・・。ちょっと待ってくださいね」
厨房のほうに行き相談しているようだ。脈はある。
「刺身定食・・・でよろしいなら」
「ええ、もうそれで結構です!」
待つことしばし、運ばれてきた刺身定食の新鮮で旨かったこと。
関東と違い白身の多い刺身であるが、冷凍という過程を一度も経ていないゆるみ
のない新鮮な甘味がある。なにもかも残さずアットいうまにたいらげてしまった。
1250円というリーズナブルな料金を払いながらお礼をいうと、
「こんどは営業時間内にぜひいらしてください。刺身も自慢ですが、人気の釜飯を
ぜひ賞味してほしいのです」
とのことであった。
なるほど、釜飯は時間がかかる。中休みの閉店後に来て頼まれたらたまらない
だろう。
うーん、錦帯橋にもう一度来たときに足を運ぶとしよう、か。
「とても美味しかったです。また必ずきます」
いかん、宣言してしまった。
サンシャイン・サザン・セトで高い料金払ってありがたーい塩素臭い日帰り入浴
をすませると猛烈に腹が減ってきた。
時計をみれば1時半を過ぎている。
目当ての店を途中で見つけてあるので、車を走らせる。
周防大島と本土をつなぐ高架橋を渡り、周りこむような海沿いの道にその店は
ある。看板には「活魚料理 せとみ」とあり、いかにも魚が旨そうな店であった。
思えば別府八湯を巡ってる最中の一番高価な昼食は、いまのところ国東半島で
食べた海鮮丼の800円である。
瀬戸内海であるから新鮮な魚がいい。そうだ、刺身定食が食べたい。
店の前についたのが午後二時五分。なんとカーテンが閉まっている。
(そんなあ・・・それはないよ)
「すみませーん、どなたかいますか」
入り口の引き戸を開けて暗い店の中へ何度か声をかけると、やがて厨房のほう
から人の気配がして、若奥さんが出てきた。
「なんでしょう」
「あのぉ、なんでもいいんですけど、なんか食べさせてもらえませんでしょうか」
「うち、二時までなんですよね」時計を見ながら言う。
「横浜から来たんです。ぜひ瀬戸内海のおいしいものを食べたいのですが。簡単な
ものでいいんでお願いできませんでしょうか」
刺身定食を、とは言わずに<簡単なもの>を強調する。
駄目でもともと、千代大海ばりに押すだけ押して、それでも駄目ならジェット水
流で引くイカのようにあきらめるつもりである。
「簡単ねえ・・・。ちょっと待ってくださいね」
厨房のほうに行き相談しているようだ。脈はある。
「刺身定食・・・でよろしいなら」
「ええ、もうそれで結構です!」
待つことしばし、運ばれてきた刺身定食の新鮮で旨かったこと。
関東と違い白身の多い刺身であるが、冷凍という過程を一度も経ていないゆるみ
のない新鮮な甘味がある。なにもかも残さずアットいうまにたいらげてしまった。
1250円というリーズナブルな料金を払いながらお礼をいうと、
「こんどは営業時間内にぜひいらしてください。刺身も自慢ですが、人気の釜飯を
ぜひ賞味してほしいのです」
とのことであった。
なるほど、釜飯は時間がかかる。中休みの閉店後に来て頼まれたらたまらない
だろう。
うーん、錦帯橋にもう一度来たときに足を運ぶとしよう、か。
「とても美味しかったです。また必ずきます」
いかん、宣言してしまった。
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