温泉クンの旅日記

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門司港界隈(3)

2011-01-23 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <門司港界隈(3)>

 ホテルの部屋に荷物を置いて身軽になるとまだ明るいので、もうひとつくらい観光することにした。天気予報によれば明日は天気が崩れそうなので観光はできそうにないので早く出発するつもりだ。
 どこにいくかというと、門司港駅のすぐ隣にある「九州鉄道記念館」だ。



 わたしは、いわゆる「鉄ちゃん(鉄道ファン)」ではない。いわゆる「非鉄(鉄道ファンでない)」である。
 だけど気持ちはすごくよくわかる。

 鉄道好きでないひとは「なんであんなもの(鉄道)に情熱を燃やすのか、まるで理解できない」と首を折れるくらい傾げるだろうが、わたしも「あんなもの(温泉)」に夢中になるので理解できる。もしも鉄道に縁やきっかけがあったら、わたしもそうなっていたかもしれないとよく思うのである。

 ひとくちに鉄道ファンといっても恐ろしく幅は広い。車両研究、鉄道写真、音響(走行音、発車メロディ、車内放送)、コレクション(切符、スタンプ、部品)、時刻表研究、駅研究であるとか、鉄道旅では「乗りつぶし(完乗)」、最長片道切符の旅、青春18切符の旅。旅にはさらに駅弁や立ち食い蕎麦も加わるという。

 また趣味のジャンルで呼び方も分けられていて鉄道で旅をすることを「乗り鉄」、機関車や列車などの車両撮影を好む人を「撮り鉄」、走行音の録音や走行中の車両を録画するひとを「録り鉄(とりてつ)」、廃止予定の車両だけにこだわる「葬式鉄」、なんとわたし向きの乗り鉄しながらの「呑み鉄」もあるそうだ。

最近では女性ファンも増えてきて、男性のファン(鉄男)と区別するために「鉄子」とか「道ちゃん(みっちゃん)」とかいうらしい。


 北九州地区最後の機関車「59634号」。



 いかにも手入れが行き届いていて、お呼びがかかれば現役でいつでも走行できそうだ。
9600型は初の国産貨物機関車で、770両が造られ愛称は「キュウロク」だが、番号から「ごくろうさんよ」と呼ばれていたそうだ。

 C59 1号。



 見たことがあるような気がする。わたしが乗った汽車はこれかもしれない。
 東海道、山陽本線の主力機関車として誕生、寝台特急「あさかぜ」などを牽引した。廃車までに地球62周分を走行したという。準鉄道記念物。

 鉄道ファンではないが、それでも蒸気機関車にはちょっと思いだしても群馬・埼玉・山口で三度体験している。もちろん蒸気機関車の時代にリアルタイムで乗ったわけではなく、観光キャンペーンなどでの期間限定のときである。
 圧倒的な重量感のある機関車が、走行しているところを観るだけでも相当に興奮するが、それに乗車するのは胸が震えてまた格別なものである。


 EF10 35号。



 関門トンネル開通時に、区間の電化に対応して配置されたトンネル専用直流電気機関車。昭和36年に北九州地区が電化されるまで、本州と九州を結ぶ列車はすべてEF10型だった。

 ED72 1号。



 北九州地区電化にともない登場した九州発の交流専用電気機関車で、晩年には貨物列車にも使用された。

 キハ07 41号。



 戦前の代表的な機械式(クラッチ方式)気動車。当時流行の流線型の半円形スタイルで、戦前に製造された同型車で原型を保っているのはこの車両だけだそうだ。



 シンプルな座席が時代を感じさせるし、文字通りの網棚だ。

 クハ461-603号。



 これは懐かしい。記憶にある。
 昭和33年に登場した特急「こだま」の発展型。直流・交流に対応した481系で、九州から本州の直通運転を可能にした。九州では「にちりん」「かもめ」「有明」として使用された。



 なかの座席をじっくりみていると、どうやら乗ったことがある特急だと思う。

 あと一車両が世界初の寝台電車特急としてデビューしたクハ581-8号で、夜間は寝台特急「月光」として、昼間は座席特急「みどり」として活躍したそうである。

 腕時計をみると、そろそろ呑み屋が開きそうな時間になってきた。
 まだ本館を見学していないが、どちらかというと「呑み鉄」のわたしは見学を切り上げて、ホテルの駐車場のおじさんに教えてもらった居酒屋に行って燃料補給をすることに決めた。


   ― 続く ―
  →「門司港界隈(1)」の記事はこちら
  →「門司港界隈(2)」の記事はこちら

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