温泉クンの旅日記

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牛乳屋食堂と芦ノ牧温泉駅(2)

2020-07-12 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <牛乳屋食堂と芦ノ牧温泉駅(2)>

 牛乳屋食堂を出てすぐ右が国道だが、左に真っ直ぐ百メートルくらい歩いた突き当りが会津鉄道会津線の芦ノ牧温泉駅だ。
 駅近く、道端の花をみてふと足をとめた。

 

「たしか、立葵(たちあおい)という花だったな・・・」
 会津ではこの梅雨の時期、街道やあちらこちらで紫陽花とともによくみかける花で、何だろうと調べたことがあった。
 まるで風車を思わせるような花が、細長い茎の、下のほうかから咲き始め順々に咲きあがって、花が終わるころには梅雨があけるといわれている。

 

 芦ノ牧温泉駅は、一日の乗車人員は百人たらずの小さな田舎駅だが、猫好きなら寄らずにはいられない駅である。
 降りる客の目当ては猫駅長か、牛乳屋食堂か温泉に限られ、昼下がりに降りた温泉宿泊客は、車で五分ほど離れた芦ノ牧温泉の旅館からの送迎を待つことになる。
 もちろん、猫と食堂が目当ての観光客は鉄道より車が圧倒的に多い。わたしも「ばす」名誉駅長に三度逢いにきている。

 近所の子どもに拾われ2000年ごろから駅舎に住みつき、2008年から名誉駅長就任し8年弱の駅長業務を務めた、「ばす」はチンチラとトラのハーフの牝で、長年の重責を担ったことでまさに貫録充分の猫だった。

 

 駅長のメインの仕事は、ベンチに女将座りしての列車の出迎えと見送りだ。

 

 次いで、ホームが二面ある駅構内の巡回散歩。

 

 

 そして駅舎内の待合室での癒しで、わたしが最後にばすに逢ったのはブログ記事をひっくり返すと7年前の、たしか2013年だったな。夜勤明けで眠っていたっけ。

 

 そのばす駅長が心無い観光客が構えるカメラのフラッシュで目を悪くしてしまったので、現在、撮影は動画も含めすべて禁止となっている。もちろん「だっこ」もだ。
 2015年12月に名誉駅長職を、駅長見習いだった若手の「らぶ」に交代した。二代目名誉駅長「らぶ」はアメリカンカールの牡で、まだまだ可愛い盛りの猫だ。

 

 ばすは、その後も出迎えなどの業務をこなして駅舎で余生を過ごしていたが、2016年4月に駅員たちに見守られて旅立った。推定18歳だった。ばすちゃん、お疲れさまでした。

 

 なお2017年10月に、施設長に任命された「ぴーち(アメリカンカールの牡)」だが、残念ながら病気で2020年3月退任してしまった。心から快癒を祈るばかりである。

 

 コロナ騒動中ということもあって駅舎はガラ空きだったが、朝の業務が明け丸くなってケージのなかで眠っている「らぶ」ちゃんをビニールカーテン越しにチラリとだけ垣間見させていただいたのであった。
 もちろん撮影禁止で。残念。

 

 なので、駅舎に掛けてあった絵で、ここはぐっと我慢しとこう。


  →「牛乳屋食堂と芦ノ牧温泉駅(1)」の記事はこちら
  →「ばすちゃんとかけそば」の記事はこちら



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