ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

旅日記③ (再掲)

2013-04-06 11:37:16 | 旅行
旅日記 ③仙崎から北長門海岸国定公園へ 


 「沖千鳥」でウニ釜飯を美味しくいただいたあと、私たちは金子みすゞが20歳まで過ごしたという仙崎に向かった。街に着いて驚いたことは駅舎の中は勿論のこと、家の表札、ガレージでまでみすゞの詩や顔を見ることができたことだ。













 みすゞが20歳まで過ごしたという「金子文英堂」,みすゞが子供の頃、金子家は仙崎で書店を営んでいたそうです。二階では,みすゞの部屋を復元していました。みすゞはよくこの窓から通りを眺めていたそうです。





 この世の全てにあたたかい眼差しを向けたみすゞの作品は、多くの人の心に深い感銘を呼び、今、驚くほどの早さで日本中に広がっています。

  「星とたんぽぽ」

          金子みすゞ

青いお空の底ふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまで沈んでる、
昼のお星は眼に見えぬ。
  見えぬけれどもあるんだよ、
  見えぬものでもあるんだよ。

散ってすがれたたんぽぽの、
瓦のすきに、だぁまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根は眼にみえぬ。
  見えぬけれどもあるんだよ、
  見えぬものでもあるんだよ。

 みすゞは「若き童謡詩人の中の巨星」と称賛されましたが、二十六歳の若さで、自ら命を絶ち、いつしか「幻の童謡詩人」と語り継がれるようになりました。みすゞは自ら命を絶つ前日に、写真館で自分の肖像を写しています。下関の公園で前日に一緒に撮った写真がそれです。親から授かったと尊い生命を自ら絶つことは決して許されることではないと今も思います。     

 みすゞ記念館を後にして、強風の中北長門海岸国定公園に向かいました。天候のせいか、人影はまばらで椿の群生はほとんど散り、その代わり、桜が満開でした。













 大荒れの一日でしたが大満足の密度の濃い一日でした。(続く)
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1 コメント

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Unknown (Williams)
2013-04-06 13:18:33
こんにちは、いい記事ですね
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