ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

孫日記詩(13)  春になれば

2012-01-06 09:29:31 | 詩・コラム
    「春になれば]

                     

木枯らしがふぶいていた日
リファがぽつんと言いました
自分に言い聞かせるように

《リファ、春になったら
ユナオンニの幼稚園に行くねん。》

卒園まで後1年
みんなと一緒がよかったけれど…

自分が誰なのかを知る為に
自分の国の言葉と歴史を知る為に
リファは行かねばなりません

まだ子供なのに
そう まだ子供だから
知らなければならないのです

心に柱がなければ崩れます
異国でも立派に生きなければ
民族を愛する心を持たなければ

オンマが 3人の幼子を預け
働き続けねばならなかった訳を
リファは知らなければなりません

揺りかごの様な つみき保育園で
慈しまれ 手を取って教えていただき
やさしさを 育てて頂きました

アッパ、オンマよりも沢山
抱っこして下さいました
頭を撫でて下さいました

2000日近い日々
雨の日も風の日も過ごした保育園を
みんなに祝福されながら巣立ちます
花咲く春が近づいています

         2011年3月吉日

* アッパ【父の幼児語】オンマ【母の幼児語】
ユナオンニ【朝鮮学校に通っている従姉】


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 孫日記詩(14)  あいことば | トップ | 孫日記詩(12)  幸せの森  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

詩・コラム」カテゴリの最新記事