ニョニョのひとりごと

バイリンガルで詩とコラムを綴っています

10月24日、541回目の「火曜日行動」です。

2023-10-24 17:48:27 | 火曜日
爽やかな季節になりました。今日も三々五々大阪府庁前に集まってきました。



今日のレポーターはハルモニ会の陶山さん、写真撮影は松尾さんとニョニョです、今日も心ひとつに発信してまいりますね。



長崎さんの第一声始まりました。

長崎さん

府庁でお勤めの皆さま、ご通行中の皆さま、こんにちは。朝夕は秋めいて肌寒いくらいですが、日中は相変わらず暑いような天気で、寒暖差が激しい中で、体調崩さないようにお気をつけていただきたいと思います。こちらは火曜日行動、朝鮮学校に学ぶ子どもたちの、夢と希望を大人たちが奪わないでほしい、大阪府が長年支給をしてきた朝鮮学校への補助金、これを打ち切られて12年を迎えようとしています。一日も早い補助金の復活、朝鮮高校への無償化の適用、すべての朝鮮学校の幼稚園に差別なく幼児教育の無償化が適用されるように、そんな思いをもって毎週集まっています。

今日は541回目の火曜日行動です。いつも素敵な音楽を奏でてくださるのは火曜日バンドのメンバー、ほとんどが日本人です。朝鮮学校に我が子を送っている保護者のオモニの皆さん、そして教員の皆さん、朝鮮学校を卒業し、今大学で学んでいる若いメンバー、そして日本人としていろんな立場で、朝鮮学校への差別が私たち日本社会の民主主義を壊してきた、そして、今日本の国が、過去の反省を忘れ、また戦争へ向かうような道を歩むときに、私たちが朝鮮学校への差別を見過ごしにするということが、日本をまた戦争へ巻き込んでいく道になっていく、そんな思いを持ったいろんなメンバーが参加をし、アピールをしています。

これから秋、運動会の後は、朝鮮学校で秋祭り、バザーが行われます。公開授業もあります。いろんな人たちに、朝鮮学校のありのままの姿を見てほしい、そんな思いでいつも呼びかけをしています。

私が朝鮮学校を支援する原点となる話は、私自身が大阪の生野区で、在園児の70%を超える子どもたちが在日韓国朝鮮人の子どもたちの保育園で保育士をしてきました。そこで全く日本の子どもたちと同じような保育しかしてこなかったことを、これだけ韓国朝鮮の子どたちがいるのだから、自分たちのルーツを知り、そして自分たちのありのままを認めていく、そんな民族保育を作っていこうと取り組む中で、本当に子どもたちが変わる姿を目の当たりにしました。

子どもたちの前で、それまで通名で名乗っていた保育士の先生が、金田からキン、西田がハンと名乗ると、子どもたちがうれしそうに「先生も朝鮮人なん、私も朝鮮人なんだよ」と話しかける。そして自分たちの言葉や文化が素敵なものであること、そして給食に出てくる、ビビンバやトックがとてもおいしくて、日本の子どもたちが「ビビンバどうやって作るのかな、お母さんにつくってもらおう」と給食の先生に、作り方を聞いて帰る。そんな中で子どもたちが、自分自身を認めて、アイデンティティーを持つということが、幼児期にいかに大切かということを見てきました。だからこそ朝鮮学校は、自分たちがありのままでいられる居場所として、魂のよりどころとして、本当に日本社会の中で大切な存在だと強く思っています。

今日は若いメンバーも来ています。朝鮮大学で学んでいて、実習生としてこちらに来られているメンバーから、アピールしてもらいます。




参加者の皆さん❗



朝鮮大学校の実習生の皆さん4人がアピールをしました。

朝鮮大学学生、李さん

 僕は高校3年間無償化から除外され、差別の中、3年間を過ごしてきました。その時は裁判の法廷にも行って、負けて悔しい思いをして、自分のオモニや家族も泣いている姿を見て、すごく悔しかったです。それは今も続いています。この現状を日本政府はどう見ているのか。またこの声に耳を傾けてほしいと思っています。今日本は、植民地支配からの責任もそうだし、反省はおろか軍国主義への道へ向かっていると思います。ほんとに危ないこと、今、パレスチナ問題、いろいろな戦争危機がある中で、日本政府がその方向に向かっていくということは、若者を死に追いやる、そこまで行くと思っています。僕たちの声を一つでも聞いて、今、頑張って学校へ通っている高校生のために、お金がほしい、そういうのではなくて、人間として生きる権利を少しでも与えてくれるようにお願いします。勝つまで闘争し続けるので、皆さん頑張りましょう。


朝鮮大学学生、金さん

 4年前、大阪朝高の3年生の時、僕はこういう形で同じようにアピールをしました。なぜ今もこのようにアピールをしなければいけないのでしょうか。毎週火曜日にここに立って、政府の皆さんの前で権利をくれと、平等な権利をくれと、当たり前の権利をくれと。この構図は少しおかしくないですか。12年間もずーっと闘争してきたのですが、どこかで慣れてきている部分があるのではないでしょうか。今こそ、耳を傾けてほしいです。これから僕の下の世代、僕の子どもたちの世代には、僕みたいな思いは、もうしてほしくないです。僕たちにも学びの権利を、同じく平等な権利をください。ありがとうございます。

朝鮮大学学生、金さん

 4年前、高校3年生まで大阪の朝鮮学校に通って、今回実習で大阪に来ているのですが、未だ変わらず、大阪府庁の前で高校無償化、補助金のための闘争をしているこの現実に、怒りと悲しみを感じています。国会では様々な子どもの権利のための議論が行われており、国連でも、いろんな対策、そして日本政府に対して朝鮮学校への差別に対する勧告が出ているにもかかわらず、変わらないこの現状を、私たち朝鮮人だけでなく、日本の皆さんと一緒に、もっとより良い社会をつくっていきたいと思っています。これからも火曜日行動続けていきたいと思いますし、帰っても文科省の前で、権利を勝ち取るために闘い続けたいと思います。頑張っていきましょう。

朝鮮大学学生、李さん。

今、日本政府2010年から始まった、高校無償化制度から、朝鮮学校を除外し、もうすでに10年がたちました。補助金の削減、幼・保無償化からの除外など、民族教育に対する差別を無くすことなく、もっともっと差別をしていっています。今、日本政府は平和な社会、差別のない社会ををうたっていますが、朝鮮学校の生徒たちが差別され制度から除外される社会のどこが平和な社会なのでしょうか。日本社会全体に差別意識が蔓延し、今当たり前のように在日朝鮮人に対するヘイトクライムもヘイトスピーチも起きています。

それでも私たち在日朝鮮人、朝鮮学校に通う生徒たちは、絶対に差別に屈せず闘い続けていきます。なぜなら私たちは、この日本社会において、在日朝鮮人であること、在日コリアンであることを恥じてしまうような、そのような社会の中でも、民族教育を受けることで、自分が朝鮮民族の一員であり、在日コリアンであることを誇ることができ、自分たちの国を知り、祖国を知り言葉を知り、歴史を知り、在日コリアンとしての生を全うすることができるのは、朝鮮学校があり民族教育があるからです。私たちが後輩たち、後代たちにも朝鮮民族としての誇り、在日コリアンとして生きることの素晴らしさをもって、生きていってほしいので、私たちは絶対に差別に屈せず、これからも民族教育・朝鮮学校を守り続けます。私たちに対するどんな暴力も、暴言も、民族の一員として誇り高く生きようとする私たちを止めることは決してできません。

先代たちが命を懸けて守り抜いた、そんなたった一つの学び舎であり、もう一つの祖国である朝鮮学校を、私たちは最後まで絶対に守り続けます。

コマッスムニダ。

長崎さん
 4人の話を聞いたら、歴史のバトンをもって、先達からの想いをもって、だからこそ朝鮮学校がこうした若者を育て、だからこそ日本政府がこれをつぶそうとしているのだということを、改めて思いました。もう一度大きな拍手を送ってください。コマッスムニダ。




参加者の皆さん❗



火曜日バンドは不滅です❗

参加者の皆さん❗

ヨシナリさんのアピールです。

ヨシナリさん

アンニョンハシムニカ。先週のモンダンヨンピルの映画祭の余韻が残っているところです。パク・ヨンイ監督の最終のトークイベントも行われました。高校無償化弁護団のイム・ジョンヒョクさんの話では「裁判には負けたけど、大阪では一度勝った。やったことに意味はある」とおっしゃっていました。

裁判を見ていた子どもたち、青年たちがいますので、将来的にもあらたな希望というものが、私は見えたような気がします。期待したいです。

又モンダンヨンピル事務総長のキム・ミョンジュンさん、「日本にある朝鮮学校の子どもたちの目の輝きが違うのだ」と、これに感銘を受けておりまして、私もほんとにそう思っています。「この問題は世界にも訴えていく必要がある」とおっしゃっていました。

540回を迎えてしまいました。先週、この場にはモンダンヨンピルから、チョンさんが来てくださいました。私たちの行動を見てくださっていて、この様子が自分自身にも力になると。私も気持ちを共にする、寄り添ってくれる人が韓国にもたくさんいるので大変うれしく思っています。私たちはあきらめず、同じ気持ちです。決してあきらめず、希望の力をもって行きましょう。この場をお借りして、チョンさんにも感謝の気持ちを伝えたいです。カムサハムニダ。




参加者の皆さん❗



ウリハッキョの保護者である朴オモニが、アピールされました。

オモニから

 30年前の朝鮮大学の学生です。現在は大阪朝鮮高校と中級部と初級学校の低学年と高学年、4人の子どもを通わせています。

後輩の力強いアピールを聞いて、自分のかつての姿を思い出しながら、私たちのころは、裁判の矢面に立たされることもなく、のほほんと。その頃は地域によっては学校を支援してくれる自治体も多く、特に大阪は朝鮮学校に対する補助はたくさん出ていたと聞いています。

今の現状は朝鮮学校に対する差別だけが、まかり通っている状況ですが、二日くらい前に聞いたニュースですが、今年、小・中学生の自殺者が581人、過去最高になったというニュースを聞いて、少子化の中で自殺をする小・中学生がいるということが、心苦しくて、なんでこんな日本になってしまったのかなと思ったときに、貧困とかいじめとかいろんな問題があるとは思うのですが、政府がやっている公然とやっているいじめも、子どもたちに影響しているのではないかな。朝鮮と名のつくものは何をやってもいいようなことを助長しているのが政府ですし、学校の中でも子どもたちが、ちょっと違う者、異質なものをいじめたりする世の中になっているのではないかなとちょっと思いました。

政府の公然としている差別を無くして平和な日本、朝鮮学校を含め、多様な、違いを認め合う社会になっていったらいいなと思います。日本の支援者の皆さま同胞の皆さまありがとうございます。いつも心の支えになっています。

今日は大阪初級学校から来ました。みんなダブルワーク、トリプルワークで働いている母親が多く、仕事一日でも抜けたら給料が減るという状況で、心苦しいけど出れないという方が多いのです。そういう状況も打開していきたいと思っています。これからも力合わせて頑張っていきましょう。

歌「声よ集まれ 歌となれ」

シュプレヒコール

・子どもたちの学ぶ権利を保障せよ
・朝鮮学校の子どもたちを差別するな
・朝鮮学校に高校無償化を適用せよ
・朝鮮学校に補助金支給を復活せよ
・行政が差別するな
・みんなの力で豊かな共生社会をつくろう




大村さんがマイクを持たれました。

大村さん

 先週私は休みました。沖縄の宮古島に行きました。今、沖縄では、南西諸島に着々と自衛隊基地が配備されています。そして宮古島にもミサイル基地の配備が着々と進められている。その様子を見に行ってきました。戦争がすぐそこまで来ている。絶対日本が戦争に突入するんだみたいな雰囲気を肌で感じました。

その宮古島は、戦争中には米軍の侵攻はなかったのですが、6万5千人の住民の中で1万2・3千人が徴用され、残った5万人余りのところに日本兵が3万人も配備されたのです。宮古島では食糧難。日本兵を先に住民は後回しで、飢餓でマラリアでたくさんの住民が亡くなりました。その宮古島は、16か所にも慰安婦の場所がありました。たくさんの日本軍慰安婦がおった。住民で子どものころに見たという話も聞きました。

アリランの碑というのがあって、日本軍慰安婦の人たちを慰霊するための碑が2008年にやっとつくられたそうです。12か国語で刻まれていました。たくさんの朝鮮人の軍夫が強制連行で宮古島にも行って、日本軍の壕を掘ったりとか、強制労働させられてたとかいう事実も、いろいろ学びました。

宮古島がミサイル配備で、昨日の所信表明演説でも、防衛力の抜本的強化とか言っていましたが、宮古島では弾薬庫が集落のすぐそばにできているのです。もしそれが狙われたら、住民は避難する余地などないのです。北朝鮮のミサイル発射を口実にして、南西諸島に基地配備を進めている。このことについては日本人として、過去の戦争のようにならないように頑張らないと。沖縄とも朝鮮とも連帯しながら頑張らないといけないということを感じました。




オモニたちを先頭にみんな一緒にシュプレヒコールと「声よ集まれ 歌となれ」の合唱です。



最後の歌は、大村さんの音頭で「勝利のその日まで」❗



駐輪場での申し送りです。



大きな役割を担ってくれた朝鮮大学生たちに大きな拍手が送られました。



来週も頑張ります❗

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