中学生の頃に、懐かしの「水曜ロードショー」で観て以来、一度も観たことがない映画です。
いろいろ調べてみますと、かなりの低予算で作られた映画のようです。知る人ぞ知る。カルトSF映画ですね。
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永遠の命を持った人々、死なない人々が暮らす隔絶された世界があって、その外側には、戦争ばかりをしている獣のような人々がいる。
その「死なない」人々と獣のような人々との間を媒介するのは、空を飛ぶ巨大な人面の石像で、獣人たちはその石像を神のように崇めている。
そしてその石像から供与される銃などの武器をてにして、獣人たちは戦争を繰り返す。
そしてその殺し合いの映像を、「死なない」人々が観て楽しむ、というわけです。
その獣人の一人に、ショーン・コネリー演じる男がいて、彼は石像の中に忍び込んで、死なない人々の世界に潜入するんです。そうやって秘密を知っていくショーンコネリーは、最後にその「死なない」人々を殺していくんです。
死なないはずの人々をどうやって殺したのか、その辺の記憶がまったくないので、よくわかりませんが、とにかく殺していくんです。で、彼らはむしろ、嬉々として死を受け入れていくんです。
そうしてその世界は滅びていき、ショーン・コネリーは、その死ななかったはずの人々のひとりである女性と結婚し、子供を作り、老いて、死んでいく。
そんな映画でした。
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中坊だった私にはよくわからないところのある映画ではありましたが、妙に印象に残った映画でしたねえ。
ショーン・コネリーはひたすら荒々しく、生命の躍動に溢れ、永遠の生に閉じ込められ、「生ける屍」と化した人々と対比されて描かれていく。
「生と死」というテーマを大前提に、様々な要素をごった煮のようにぶち込んでいった映画、とでも申せましょうか。
決して綺麗な映画ではありません。チープなところもあるし、万人にお勧めできるような映画ではないことは確かです。
でもなんでしょう。こうして何10年もたった後でも、その強烈な印象をマジマジと思い出させる、強烈なインパクトをもった映画であるといえるでしょう。
エンタテインメントには、一定の「毒」があるように思います。
その「毒」はときに人に何かを気づかせ、考えさせるきっかけともなりますが、
はまりすぎると、人を奈落の底に突き落とす危険性をも合わせ持つ。
この映画も、私にとってはそんな「毒」の一つ。どんなきっかけを私に与えたのか、わかるようでわからないところもありますが、
ともかくも、強烈な「毒」として、私の中に残っている、と言えるでしょう。
いずれにしろ、「毒」にはあまり、はまりすぎないよう、
ご用心のほど。
なんのこっちゃ(笑)
『未来惑星ザルドス』予告編
「ウェールズの山」という邦題だったとおもいます。
なんか、田舎もん根性オールオーバーザワールドみたいな気持ちになって、みょーに共感したのです。
頑張れ田舎もん仲間!
機会があればぜひ一見を!
探してみよ。