今からちょうど50年前、昭和42年(1967)10月より放送が開始されたテレビ・ドラマがあります。
タイトルは『ウルトラセブン』。この50年間、その指示は色褪せることなく、世代を越えて継承され続けてきました。
セブンに変身するモロボシダン(森次晃司)は、「ウルトラ警備隊」の隊員です。ウルトラ警備隊は宇宙人の侵略の魔の手から地球を守るために組織された世界的な防衛機構、「地球防衛軍」の極東支部に所属する特殊部隊なんです。
地球は狙われている!?その地球の平和を守るべく、常に備えを怠らない人たち。
実は私たちは、子供のころから知っているんです。
平和を守るためには、常に備えが必要だということを。
戦う人たちが必要だということを。
素直になりさえすればいい。そうすれば、本当に必要なことは何なのか、自ずとわかるはず。
ウルトラセブン最終話、『史上最大の侵略、前・後編』では、セブンはそれまで戦い続けたことによる肉体のダメージが蓄積し、満身創痍となっています。
次に変身すれば死んでしまうかもしれない。
そんな折、ウルトラ警備隊のアマギ隊員(古谷敏)が、地球征服を企むゴース星人の基地に捕らわれてしまう。
地球防衛軍はゴース星人の基地への攻撃を決定。全人類の平和を守るため、アマギ隊員の命は犠牲にせざるを得ない。苦渋の決断でした。
ダンはアマギ隊員の命を助けようと、もう一度セブンに変身することを決意します。そんなダンの元へ、心配して駆けつけるアンヌ隊員(ひし美ゆり子)。
ダンはアンヌに、自分がウルトラセブンであることを告白、アンヌの前でセブンに変身しようとします。
二度と帰らぬ決意のダンを、アンヌは止めようとします。
アンヌ「待ってダン!行かないで!」
ダン「アマギ隊員がピンチなんだよ!」
仲間を助けたい、その一点で自らの命を押して変身するダン。アンヌは隊員たちに、ダンがセブンであったことを告げます。
驚く隊員たち。ダンは最後の力を振り絞ってアマギ隊員を救い出すと、敵怪獣パンドンと対戦します。
苦戦するダン。そんなダンの姿を見た、キリヤマ隊長(中山昭二)が叫びます。
「行こう!地球は我々人類自らの手で守り抜かなければならないんだ!!」
セブンがダンだと知って以降、みんなセブンのことを「セブン」とは呼ばないんです。みんな「ダン」と呼ぶんです。何者とも分からぬ謎のヒーローなんかじゃない。あいつは「俺たち」のダンなんだ!
ウルトラ警備隊との共闘により、ダンはパンドンを倒します。そうしてボロボロの身体を押して、宇宙の彼方へと飛び去っていく。
それを静かに見守る隊員たち。
セブンは、ダンは去りました。しかし彼らウルトラ警備隊の戦いは、地球防衛軍の戦いは、まだまだ続くんです。
地球を狙う侵略者がいる限り、戦いは続く。
それを見ていた僕たちは気づくんです。
ヒーローなんかを待ってちゃいけない。
故郷は、自分たち自身の手で守らなければいけない。
それがセブンへの、ダンへの、
最高の恩返しだと。
大怪獣のごとき台風が迫っていますが(笑)故郷を守るため、一人一人が出来る「戦い」に赴きましょう。
僕たち、わたしたちに出来る、精一杯を。
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