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1960年代半ばから70年代初頭にかけて、日本の歌謡界を席巻した1大ブームが沸き起こっていました。
グループ・サウンズ(G.S)です。
要するにバンド・ブームなわけですが、この当時はグループ・サウンズと呼ばれていました。勿論日本だけの名称で、海外で「グループ・サウンズ」などと云っても通じないでしょう。
誰が最初に名付けたか、週刊明星説や加山雄三説など諸説あるようですが、いまひとつハッキリしないようです。
それはともかく、そのG.Sブームの筆頭を走っていたのが、関西出身のバンド、ザ・タイガースでした。
ヴォーカルは沢田研二。ギターは加橋かつみと森本太郎。ドラムには瞳みのる。
そしてベースを担当していたのが、岸部修三、後の岸部一徳さんです。
ちなみに加橋かつみさんが脱退したあとに加入したのが、一徳さんの弟、岸部シローさんです。
1968年のザ・タイガース。ヴォーカル沢田研二。ギター加橋かつみ、森本太郎。ドラムス瞳みのる。ベース岸部修三。
さあ、岸部さんがどこにいるか、わかるかな~。
ザ・タイガース解散後、沢田研二や元ザ・テンプターズの萩原健一、元ザ・スパイダースの井上堯之、大野克夫らとPYG(ピッグ)を結成。ハード・ロックを主体とした本格的ロックバンドで、その音楽性の高さは現在でも評価されており、日本のロック史を語る上では欠かせないバンドの一つだそうです。
やがて萩原健一は俳優に転向し、沢田研二はソロ活動が主体となってきます。PYGは井上堯之バンドとなって活動を続け、ショーケンが出演した『太陽にほえろ!』や『傷だらけの天使』の音楽を担当しています。
バンドはロックからジャズ・ヒュージョンへと音楽的方向性をシフトさせていき、あくまでロックにこだわっていた一徳さんはバンドを脱退、かねてから周囲の人たちに推薦されていた俳優へと転身します。
1975年、沢田研二主演のドラマ、『悪魔のようなあいつ』に出演、俳優への第一歩を踏み出したのでした。
『太陽にほえろ!』メインテーマ。この曲でベースを弾いているのが岸部一徳さんだということは、知る人ぞ知る有名な話。
この方のなんとも言えない茫洋とした感じが好きなんですよねえ。
真面目なんだかふざけているのか、良い人なのか悪い奴なのか。どちらともとれるし、どちらともとれない曖昧模糊とした雰囲気が面白い。
今まで本当に数えきれないほどのドラマや映画に出演しておられますが、私が特に印象に残っているのが、故・伊丹十三監督の監督デビュー作『お葬式』での役どころでした。
この映画には「お葬式あるある」なシーンが沢山出てくるのですが、親戚のおじさんなどで、やたらと葬式の段取りにこだわる人っていますよね。「ウチではこういうやり方はしない」とか言って文句ばっかり言ってる人。映画ではこういうおじさんを大滝秀治さんが演じていて、ホントに厭味ったらしくしつこく文句ばかり言ってる(笑)
この嫌われ者のおじさんの悪口をずっと言い続けてる親戚の人がいて、これを演じているのが尾藤イサオさん。通夜の席で尾藤さんは大滝さんの悪口をずーっと云い続けてる。
で、その場に居合わせた親戚の一人に、岸部一徳さんがいるわけです。一徳さんは尾藤さんが大滝さんの悪口を言う度に
「またまた、シゲがよ」
と言っては笑っているんです。
岸部さんのセリフはこれ一つだけ。このセリフを、尾藤さんが大滝さんの悪口を言う度に繰り返し、笑っている。同じセリフを何度も何度も繰り返しては笑ってる。
面白いセリフですよね。岸部さんは決して尾藤さんの味方というわけではなく、さりとて大滝さんの見方でもない。どちらにもつかず、また状況次第ではどちらにでもつけるという、曖昧模糊とした立場をこの短いセリフで見事に言い表しているんです。
まさに岸部さんにピッタリ。伊丹監督の配役の勝利でした。素晴らしかった。
ドラマ『相棒』での役柄も好きでしたねえ。良い人のようで悪い人のようで。杉下右京(水谷豊)の敵のようで味方のよう。場面場面でどの立場にでも立てるしたたかさがあって、本当に岸部さんでなけりゃ嵌らない役でした。良い役でしたねえ……。
飄々として茫洋とした曖昧模糊な佇まいがなんとも魅力的な俳優。岸部一徳。
御年70歳。まだまだこれからです。
これからも末永く、楽しませていただきたい。
期待していますよ。
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左から加橋かつみ、瞳みのる、沢田研二、森本太郎、岸部修三(岸部一徳)
何故か噴き出しそうになりました( *´艸)爽やかで若っ☘️✨
面影はあります。目元が印象的な方です。
美樹枝さん、はじめまして。
「くん」と読むのだろうけど、いつの間にカオちゃんと呼ぶでる自分がいました。今更変えれなくなってしまって(^^ゞ
たまに有安杏果ちゃんのインスタ見て思うのは、服が良いです!ヘアバンなどアクセもほーんとおしゃれ。アディダスコーデかんわいい。
いい感じです。