風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

芸能と差別 ~人身供与~

2017-05-01 05:22:09 | 歴史・民俗





芸能と「性」というのは古より、時代によってかたちを変えながらも、密接に繋がってきたというのは事実です。



芸能人が蔑まれる理由の大きな要因の一つが、ここにあるといえます。


しかも日本の芸能界には、性に関して未だ「前近代的」なかたちが残り続け、それが多くの芸能人を苦しめている。



所謂、「枕営業」という奴です。




これに関してはネット上で様々な噂が飛び交っています。なかには、「芸能人はみんな当たり前に、そんなことをしている」なんてことを豪語している輩もいるようですが、私が調べた限り、そんなことはありません、真っ赤な嘘です。


ただ、すべての芸能人が行っているわけではないけれども、そのような行為自体は、現実に行われているらしい……。



その内容は人によって様々なようです。芸能事務所の中には、そうした行為を厳しく禁止している事務所だってちゃんとあるわけですが、タレント本人が仕事欲しさに、事務所やマネージャーに内緒でそのような行為に及んでしまうということは、実際にあるらしい。


また悪質な事務所では、社長やマネージャーが、タレントに「枕営業してこい!」と指図するケースもあるようですし、もっとひどいケースになると、事務所のタレントをまるでデートクラブのように「斡旋」している事務所もあるらしい。これなどはもう、犯罪ですね。



抑々、枕営業をしたところで、必ずしも将来安泰になるわけでもなんでもない。ほんの一時的にテレビや雑誌等での露出は増えるかもしれない、しかい大概は数年で消えてしまう。飽きられてしまったタレントの行く末は、まずヌード写真集を撮られ、それもだめなら最後にはAVに売り飛ばされる。なんてケースも実際にあるようです。

まったくもって、ヒドイ話だ。


そのタレントの将来だとか、そんなことはまったく考えていない。ただ目の前の金さえ得られりゃそれでいい。タレントの事を人間だと思っていない証拠です。一方では、所属タレントの10年先までを見据えて、育成に勤しんでいる優良な事務所もあるというのに、どこの事務所に入ったかで、その後の展開がまるで違ってしまう。



それに最終的には、枕をしようがしまいが、生き残るのは実力のある人だけです。一時的に仕事が増えようなどうなろうが、そんなことに大した意味などないのです。


芸能なんて、そんな生易しいものではないでしょうに。


事は女性タレントだけの問題ではありません。かの男性アイドルの老舗事務所の社長が、所属する少年たちに対して、事務所設立当初から長年に渡り
性的凌辱を行い続けていたということは、裁判沙汰になったということもあって、御存じの方もおられるでしょう。もちろん大手マスコミには一切取り上げられなかったので、知らない方の方が多いでしょうが。


要するにその社長はホモ・セクシャルなんです。性癖自体はどうこう言うべきものではありません。しかし問題なのは、社長という絶対的立場を利用して、無理矢理行為に及んでいたということなんです。少年たちはもし逆らえば、仕事がもらえなくなるかもしれないという恐怖から、社長の行為に逆らうことが出来なかった。

まったく非道な行為という他はない。



中にはこう思われる方もあるかもしれません。「そんなこと、芸能人なんだから平気なんじゃないの?」


そんなことはありません。いやそういう人もいるかも知れませんが、大概の場合このような行為を続けることによるストレスや精神的な痛みは相当なものです。耐え切れずに薬やアルコールに逃げたりする人もいるし、精神を病んでしまう人、中には追い詰められて自殺した人までいるようです。

芸能人、特に若いアイドルやタレントで謎の自殺を遂げた人の背景には、少なからず「これ」があったと考えていいのかもしれない。




事務所のタレントに対する権力が強すぎるんです。タレントは事務所に、まるで奴隷のように繋がれている。多少大げさな言い方かもしれませんが、そんなに外れてはいないと思いますよ。

江戸時代の芸姑と置屋のような関係性が未だに続いているわけで、あまりにも、前近代的なわけです。



こんなこと、いつまでも続けていて良いわけがない。

こんなことを続けていたら、芸能界は益々ジリ貧になっていき、いずれは滅びてしまいます。



このままじゃイカンのです。このままじゃ。







改めて言い添えておきますが、「すべての」芸能事務所がヒドイ事務所なわけではありません。比較的まともな事務所だってちゃんとある、ということは言明しておきます。



ま~だ続く。