日本電産では、全社員に始業時間の15分前からの清掃が義務づけられていましたが、その分の賃金が支払われていませんでした。
清掃はシフト表まであり、チャイムも鳴らされ、清掃が不十分だと会社役員から叱責されるなど、明らかに業務命令でした。
「社員にはコンプライアンスと言いながら、ブラックそのものだ」との声があがり、グループ社員の一人が労働基準監督署に申告。
監督署の指導により、清掃時間分の未払い賃金が、25か月前までさかのぼって、19万円支払われました。
また、トイレ掃除が業者委託になるなど改善されました。
そのことを知った別のグループ社員が、「清掃が不払い労働なのはうちでも同じ。電産グループ全体で見直すべき」と労働組合に相談し、組合から会社に要求。
10月末「グループ全社通達」が出され、「朝の清掃は就業時間内に行う」「15分前のチャイムやラジオ体操は流さない」とされました。
しかし、就業時間外に清掃をさせるのは、明らかに違法です。改善したからOKではすみません。
それまで清掃をさせてきたすべてのグループ社員に、さかのぼって未払い賃金を支払うべきです。
上記の趣旨で、日本電産本社と、グループ2社で連続宣伝してきました。
けっこう関心高いと思いました。
うれしかったのは、いつもよりゆっくり出社されてることです。15分の強制早出がなくなり、本来の出勤時間に行けばよいのですから。
ふだんは8時10分に宣伝が終わるのが、25分になりました。
日本電産グループの内部留保は5千億円超。
永守社長はアベノミクスで1900億も資産をふやしたといいます。
名だたる大企業が、堂々と法律違反をしていたのでは、示しがつきません。
そしてルールある経済活動が行われてこそ、経済の発展も保障されます。
ひきつづき、全グループ社員に未払い賃金も支払われるよう、声をあげていきます。
そして今回の快挙を引き出したのは、ねばり強く社員の不満に耳をかたむけ、ああでもないこうでもないと語り合ってきた党後援会のとりくみがありました。
何年にもわたって、「つどい」を開いて、職場の不満を言える場をつくってきました。頭が下がります。
立ち上がった労働者と、支えた党後援会に励まされ、自分もがんばろうと思います。
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