あけぼの

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城壁の街で温故知新 (II)、ああ玉杯まで買っちゃった

2015-11-16 11:29:28 | 旅行記、多文化教育、国際

   写真2.お遍路さん88カ所の出発点はここ、ゼロ地点。3.ここの胡麻おこしは美味しかった

安倍仲麻呂と弘法大師

 奈良時代の遣唐留学生、安倍仲麻呂は優秀で科挙の試験に合格、始皇帝に認められ図書館係をした。19歳で帰国の途につき、道中難破した。悲しんだ李白が追悼句をしたためた石碑が興慶宮公園にある。仲麻呂は実は死なず、長安に戻って来たという。讃岐の国に生まれた空海こと弘法大師の青龍寺は立派だ。当時の法律で長安に行った者は5年間滞在の義務があったが、空海は「食うかい?」と言われても食わず、寝食を忘れて勉強したので3年で済んだという笑い噺があるが、四国お遍路さん88箇所の出発点ゼロ番はここだそうだ。中国に来て仲麻呂や空海について学び直し、知識や見解を開く温故知新の旅となった。

 シルクロードの出発点だったかつての長安、現、西安は高層ビルが立ち並び地下鉄もある大都会だが、古寺も城壁も東西南北の城門も立派に再建、維持されている。石榴と青島麦酒に堪能し、エイヤッと玉杯(翡翠の杯)を購入してしまったが、その玉杯に注いだ緑酒には兵馬俑坑に整列した兵士の顔が浮かびあがる。魂は生き続けると信じて死後の世界を準備した始皇帝と緑酒に宿る俑たちに乾杯!(彩の渦輪)