頭髪がまたもやロングになった。床屋さんに切りに行かなくちゃ。
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ロングと言ったって耳が隠れるくらいの長さ。髪が黒々ふさふさしているから、友人らは、
「おまえ、夜中にこっそり髪を染めているんじゃないか?」と言うから、
「そりゃ、そうさ。この年でこの黒さは不思議だろう」と受け答えしているが、一度も染めたことはない。
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若い頃はストレートだったのに、いまは緩やかに、ちょっとかっこよくウエイブがかかっている。
髪油もつけない。朝、つったった髪に水をたっぷりつけて、櫛けずるだけ。
太く硬かった髪の質が変わって、いまでは細くやわらかい。
念入りに電気ブラシをかけたみたいになるから、「なんだ、年甲斐もなくオシャレしやがって」と揶揄される。
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床屋さんはあまり好きではない。というのは、髭を剃られるからだ。深剃り、逆剃りがとても苦手だ。
皮膚が繊細にできていて、これをやられるとすぐさま血が出てしまう。ひりひり痛い。
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僕の行く行きつけの床屋さんはお客さんが少ない。床屋の主人は商売っけがまるでない。
無愛想の部類だ。あいにく、先頃かみさんにも先立たれて一人暮らし。
いつ行っても空いている。すぐに「はいどうぞ」になる。
だから、僕が行ってやらないと商売が成り立たなくなりそうだと慈悲の気持ちがついつい起こる。
だから、あんまり髪切りはしたくないが、行かないわけにもいかない。ううん、うう~ん、というところだ。
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