冬の空に白い雲がうっすら浮かんでいる。雪の朝にはならずにすんだ。日が射して干し柿が障子紙に影を落としている。影にも日が射している。干し柿とその影と両方が見えている。
おやおや、もう白い雲は流れて行ってしまった。残っているのは空の青さだけだ。ミルクを解かしたような青さだ。水色と言うべきか。何処にも雲を見出せない。雲は消えてしまったようだ。
僕はいつものベートーベンの曲を聴きながら窓から外をぼんやり見ている。今はコラリオン序曲が流れている。僕の耳は複雑には出来ていないから、音楽を深く理解することは出来ない。ただ単に、聞いていれば気持ちがいいというだけだ。
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