しばらく仏陀の絵を描いて過ごした。クレヨン水彩で。
けっしてけっして巧くない。それでも描いている。
こうしている間は仏陀と真正面を保っていられる。そういう錯覚に耽っていることができる。
錯覚?
もしかしたら錯覚なんかじゃないのかも知れない。
ほんとうに、事実として、わたしは仏陀と向かい合っていられるのではないか、雑念を払って。
「仏陀の方を向いているわたし」であればそれでいいのかもしれない。
仏陀は確実にわたしの方を向いておられるはずである。説法をしておられるはずである。しきりに。
わたしが振り向こうと振り向くまいと、お構いなしに。ひたすらに。
仏陀の願いはわたしを仏の道につれて来ること。仏智に目覚めさせること。仏智の実践に歩ましめること。
仏陀は、この願いを掲げて、すさまじいほどの引力でもってわたしを引いておられるはず、だから。
仏陀の御目を描いた。大きく描いた。わたしを見ていてくださっているであろう目を、大きく明るく描いた。
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