マイナスの1が0をば支えをりこの発見をふっとよろこぶ 薬王華蔵
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僕の県文学賞応募の短歌の作品。落選だった。
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マイナス1が0を支えている。それがないと、0が0になれない。0はまたプラス1を支えている。
縦に並んでいても横に並んでいてもこの力学が働いている。
そうやって互いが互いを、支え合って列んでいる。
支え合うという意志を鮮明に外には表していないけど、支え合っている。ここがいい。
これは数字の配列の話なんだけど、もう少し敷衍してもよさそう。
物体も人も、互いが互いの位置にいる。しかもそれが自然に、いとも自然に、支え合っていることになっている。
そうだとしたら、嬉しいじゃないか。
で、ふっとこの発見が嬉しくなってきたのである。
ああ、このわたしも、このままでも、何かの功績をあらわにしないで生きているとしても、存在の価値を有していると思ったのである。
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でもこんなの、短歌じゃないかも知れない。叙景がない。
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