「それは違う。それは違う」と思うことがある。でも黙っている。黙っている方が多い。断然。あんまり抗議をしない質(たち)である、さぶろうは。「いまちょっとだけ我慢をしていればいい。そっと離れよう」そう思う。で、引き下がる。相手は、えっと思う。どうしたのかなと思う。理由もなく離れて行ってしまうのだから。だから相手だってあんまりいい気持ちはしないだろう。でも説明はしない。抗議もしなかったのだから。誤解された悲しさをはらそうとしないのは泣き寝入りに近いが、ことを荒げることがどうも苦手だ。よくないかもしれない。誤解を解くべきかも知れない。その場ではっきりと説明をすべきかも知れないが、己の正義を前面に出すことをためらう。どうも弁解がましく聞こえてしまいそうなのだ。受け入れて貰えなかった場合は暴力に打って出なくてはならないかもしれない。彼は喧嘩強くはない。さぶろうはこんな自分のはっきりしないところ、非積極行動があんまり好きではない。からりとしないから。見上げる空が曇り空だから。でも世の中にはさぶろうのような泣き寝入り型も案外多いのかも知れない。怨念を晴らすべきか、晴らすべきでないか、この選択は難しい。世界中の戦争、主義と主義の戦争、国と国の戦争を見ればどちらにしたって結局は怨念は晴れないということになっているようだ。ブッダは湧き上がった怨念そのものを捨てろと教えている。その場で捨てることが出来たらそれは怨念にまで成長していかないかも知れない。
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