@ からころろ笑いたくなりほどなくて死ぬといふのに降りしきる雪
薬王華蔵
*
すまぬなあと思います。雪まで降って見せてくれます。ほどなくて死ぬわたしがいます。そこへ、この世の見納めに、あの世の土産に、真っ白い粉雪が一面降ってきます。ふいと、からこころ笑いたくなってきました。わたしは、煩悩を抱えてここまで生きてきました。猜疑心、恐怖心、嫉妬心、いろいろ重たい心の中で生きてきました。それが一気に解放されます。
*
はい、誰もが、ほどなくて死ぬ身です。ずいぶんと近づいてきた感がします。ちょっと開き直って、からころろ、笑ってみるのもなかなかいいのです。おどけた詩を書きました。
「ざまあみろい」
ざまあみろい
偉ぶっていた奴も死ぬ
元気なのも死ぬ
ほんとに偉かったのも死ぬ
病弱なのも
生涯の不運不幸を嘆いていたのも
とんとん拍子で出世したのも
最後はみんな平等に
まっさらにもどって
あっけなくおしまいになる
胸がすかあ
ざまあみろい
薬王華蔵
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すまぬなあと思います。雪まで降って見せてくれます。ほどなくて死ぬわたしがいます。そこへ、この世の見納めに、あの世の土産に、真っ白い粉雪が一面降ってきます。ふいと、からこころ笑いたくなってきました。わたしは、煩悩を抱えてここまで生きてきました。猜疑心、恐怖心、嫉妬心、いろいろ重たい心の中で生きてきました。それが一気に解放されます。
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はい、誰もが、ほどなくて死ぬ身です。ずいぶんと近づいてきた感がします。ちょっと開き直って、からころろ、笑ってみるのもなかなかいいのです。おどけた詩を書きました。
「ざまあみろい」
ざまあみろい
偉ぶっていた奴も死ぬ
元気なのも死ぬ
ほんとに偉かったのも死ぬ
病弱なのも
生涯の不運不幸を嘆いていたのも
とんとん拍子で出世したのも
最後はみんな平等に
まっさらにもどって
あっけなくおしまいになる
胸がすかあ
ざまあみろい