それはできないことだった。望んでも出来ないことだった。
望んだらできる、という謂われもあるんだけど、わたしの場合には、それは他人様の謂われで終始した。
いやいや、我が人生には、できないことがいっぱいいっぱいあった。無論、できることもあった。
出来たことに焦点を当てていたら、不満足は起きない。できないことに矢当てをしたら、常に的外れとなる。
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両用ある。どちらでもいい。好きな選択肢でいい。
できたことを迎え入れていっしょに祭太鼓を叩いていてもいい。できなかったことを思い起こして悔しい思いに暮れて涙してもいい。
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「三千世界の烏を殺し、主と昼寝がしてみたい」これはお馴染みの都々逸。ガアガアがなり立てるカラスどもを追っ払って、好きなお方と昼の日中まで抱き合っていたい。主は花魁の旦那様か。此処は男の女が求め合って暮らしている三千世界である。
ま、都々逸は都々逸なんだが。ふふふ、男どもも女どもも、それができずに、何千何万何億があえなく死んで行ったことだろう。
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