おれはわがまま者だからなあ、なにせ。
四六時中ふてくされてふて寝している。
☆
毎日毎日飽きもせずに、なんだかんだに、ぶうぶうぶう不平を鳴らしている。
わがままし放題をしている。
☆
喰って寝て、起きて欠伸している。
間間に、煩悩の炎をめらめら燃やしている。
蛇のようにしている。
☆
何か気に食わないことがあると怒っている。
怒った醜い顔をしている。
青鬼の顔をしている。
☆
というのになあ、季節の旬の栗が一番先におれの口にまで走ってやって来て、「どうぞわたしを食べて下さい」と殊勝なことを口走った。
できることじゃないよ、誰にでも。
栗はそれが平気でできるのだ。偉いやつだ。
☆
いのちを捧げる相手がおれだよ。根性の悪い下品なおれだよ。わがまま者のおれにだよ。嫌じゃなかったのかなあ。
嫌だったら、そもそも来なかったはずだよ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます