空想。空想って空っぽってこと? エンプテイってこと? それにしては虚しくない。これでけっこう遊べる。
人と会うのは苦手だ。疲れる。だから、極力会わない。会わないでいようと決めている。
それだと、寂しい。寂しくしてはいたくない。ではどうするか?
空想にご登場してもらうのである。詩だって小説だって音楽だって絵画だって、空想なんじゃないか。
一人でいても楽しめるから。気楽だから。疲れないで済むから。
空想は遊戯だ。遊びだ。戯れだ。三歳の幼児だ。老人が幼児になれる。空想は老いない。
空想の世界にはいつだって涼しい風が吹いている。その緑陰へ、あの人を迎え入れる。手が触れる。僕はグスタフ・クリムトになる。抱擁する。僕は川端康成に肖る。ドラマを描く。彼女と僕を主人公にした美しい脚本を書く。描いてすぐに捨てる。
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