「荒野に落ちた星」 山鳩暮風
男性という性を生きる者は
幾つになっても彦星です
そういうところがあります
織姫なしでは寂しいのです
単独駱駝の
長い乾燥砂漠は辛いのです
ミルキーウエイに暮らす
彦星もそうでしょうが
孤独の先に希望があります
夏は猛暑の日々ですが
合歓の木は美しく咲きます
野原の合歓の木の全体が
爽快清涼でいられるのは
魂を近づける静かな時刻が
準備されているからです
男性は強そうに見えますが
青い胸の海底では彦星です
愛情信頼の織姫なしでは
安定潜水が危ういのです
明日は笹の葉の七夕です
空白の荒野に落ちた星は
早朝に起き里芋の露を集め
墨を擦って心をしずめます
*
詩を書いてみました。合歓の木が花を着けています。彼らはいつも葉を重ね合う儀式をしています。それで安らかな気持ちを取り戻して夜を眠るのです。
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