南飛騨からこんにちは

田舎で農業しながら、日々気になること、ふるさとのこと、おもしろかったこと、趣味のことなど気軽に書きます。

白菜の根こぶ病対策

2013-08-26 | 農耕

白菜に4年前から根こぶ病が発生して色々苦慮してきました。

根が指くらいの太さになってしまい水分や養分が吸収できなくなりしおれてしまいます。やがてこの太い根が腐って土壌中に菌が拡散しますから腐る前に処分することが大切です。

根こぶ病はかび(Plasmodiophora brassicae:プラスモディオフォラ ブラシカエ)の一種を病原として起こる病気で、絶対寄生菌で生きた植物細胞だけに寄生し病気を起こすとのことです。

ハクサイの他にカブ、漬菜類、キャベツ類などのアブラナ科野菜などにも根こぶ病を起こすと報告されていました。

経験では、気温が高い時期に苗を定植する方が発生率が高くなる傾向がありました。白菜500株くらい栽培しますが、多いときは数十株が発症しました。

文献を見ますと、酸性土壌は良くないとか、有機肥料が多ければ発病しにくいなど色々書かれていますが、苦土石灰や消石灰による中和と牛糞や鶏糞も施肥していますがあまり顕著な抑制効果は見られません。

10年くらいは菌が残るので、この間はアブラナ科以外の農作物を栽培した方が良いとされていますが限られた農地の運用ですからそれは難しいことです。

昨年ある農業試験所の文献で「フロンサイド」を根元に入れて栽培すると少ない薬品量でかなり効果的に抑止できるとともに植物の方への吸収や移動は見られないというデータが報告されており試験してみた結果、これまでかなりひどい発生があった畑が数株の発生で終わりました。今年は、もう少し消石灰を多く入れるとともに引き続きフロンサイドも用いてみたいと思います。