入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

      ’17年「冬」 (2)

2017年12月02日 | 入笠牧場からの星空

   
      おとめ座銀河群                         Photo by かんと氏

 この「おとめ座銀河群」は、実は今の季節に相応しい天体ではない。冬季の星座をと思ったが、それらの写真が入っているもう1台のPCがまたしても反乱を起こしたので、それらを諦めてこの写真にした。
 もしかすれば、「銀河群」は「銀河団」よりも馴染みが薄い言葉かも知れないが、「団」が約1千万光年の範囲にある数千の銀河の集団を言うのであるのに対し、「群」は100万光年ほどの距離の中に存在する10ほどの銀河の集まりを言うらしい。宇宙に煌く銀河や星も、一様に分布しているわけではないということになるが、1千万光年とか100万光年と言っても「何だかなあ」という気分になる。かんとさんが付けてくれた題は「群」になっていた。
 ところで、この暗い空間の一画に目を凝らしていただきたい。「群」で限っても、100万光年という信じられないような距離・広さを正にこの写真を通じて見ているわけで、よく使わせてもらう言葉「無窮の遠(おち)」を、こんな方法で感じてもらおうと思ったのだがどうだろうか。ちなみに、光の点のように見えている銀河でも、ざっと10万光年の大きさ、われわれの天の川銀河もそのくらいらしいが、それで普通だとか。1秒で月に届くことができる光が、10万年とか100万年とかを要するのだ、一体どれほどの距離だというのだろう。
 頭上に拡がる大宇宙を、人間が分かる日は来ないと、ある科学者が言っていた。その理由の一つは、この広大さだろうか。また、138億年という宇宙誕生からこれまでの膨大な時間に比べ、人類の歴史は短すぎる。「人間は人間でしかない」と、その人は言って語るのを終えた。
 冬の星空を眺めていれば誰でも普段と違う気分になり、思いがけない空想にきっと時を忘れるだろう。寒いけど。

 中京の星の狩人たちは、ふたご座流星群を狩りに来なさるでしょうね。

 1年ぶりに年末年始の営業をすることにしました。また、12月最初の週末、14日のふたご座流星群の観測に合わせて上にいます。お出掛けください。
「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。少人数の場合は一応ご相談ください。また他の団体と計画が合えば、少人数でも管理棟の予備の部屋10畳ふた間を利用することができます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする