傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

解散総選挙:日本社会は経年劣化しているのに懐古願望?

2012-12-08 03:41:37 | 日本未来の党・嘉田由紀子

バブル破綻後の「失われた20年」と言われる日本社会は経済低迷ではなく、社会全体が経年劣化ですね。
中央道の笹子トンネルの天井崩落事故は、高度成長期の産物の保守管理不足であり、福島原発事故は経済性重視の原発の副作用であり、大手家電メーカーの失速は日本流経営の陳腐化であり、日本社会全体が経年劣化しているのです。
来る解散総選挙で、経済成長での日本再生が高支持とは、日本社会は変化を求めない懐古願望の体質なのですね。

来る総選挙のメディアの予想は、自民党が単独過半数を確保する勢いで、民主党は大惨敗で、日本維新の会は50議席前後で、日本未来の党は10議席に届かずの予想に接し、日本社会は保守安定層の強固な基盤があることを再認識させられます。

本ブログ「物事は完成時から陳腐化が始まるのが宿命で、統治機構も陳腐化(雑感)」で、

”「物事は完成時から環境変化による不適合・競争力劣化で陳腐化が始まる宿命があり、世の中の生成発展には新陳代謝で環境変化に適合し生存してきた摂理であり、統治機構も陳腐化し、常に内外の環境変化に適合した統治機構の変革が個人にも組織体に求められているのです。
統治機構の変革には既得権の堅持の守旧勢力が障害になってきたのです
。」”

と書き、日本社会の強固な保守安定層は、戦後の自民党主導政治で中央主権の統治機構で形成され、日本社会の基盤になっており、自民党支持層になっているのです。
この保守安定層が日本の基軸になり、日本社会の安定性に貢献しているのは否定しませんが、保守安定層に影響力をもつ金融が土地神話の虚業で暴走しバブルを産みバブル破綻させ、その後遺症が癒えぬのが現下の日本なのです。

日本は、バブル破綻時に、統治機構を改革し、社会構造を変革すべきでしたが、ソフトランデイングで政官業の既得権益勢力が延命し、今日の貧国・格差社会を醸成してきたのです。
「失われた20年」で、日本社会は新陳代謝せずに経年劣化が進行し硬直化した老人性骨粗鬆症を患い、次世代の子供は発達障害症候群に侵されてきたのです。

当方は、日本の原風景は地方にあり、地方の生き様は女性が支えており、それが日本社会の基盤という考えです。
本ブログ「小沢裁判:何か、日本社会が激変する前兆か(雑感)」で、

”「今日の日本は、万年赤字体質に、貧困・格差は固定拡大化し、原発事故でエネルギー不安に陥り、家電・半導体は競争力を失い、高齢少子に次世代の学力は不安視され、超大型地震が警鐘され、将来不安の現下に、時の政府は、「国家の計」を示さずに、消費税増税が救国と国民を恫喝し、メディアは同調している様相ですね。
地学的に自然災害の宿命と四季のある日本列島の日本の再生を、既成統治体制で行くのか、壊すのかが小沢裁判の判決ではないかと思うこの頃です。

当方は、世の中、生成発展は「破壊と創造」の新陳代謝が不可欠で過去の延長線上には将来がないという考えであり、現実は、弱肉強食が根底にある生存パワーゲームで既成勢力と新興・革新の戦いと思っています
。」”

と書き、小沢一郎氏の無罪判決で、統治機構に自省が働くと思っていますが、政官業の既得権益の守旧勢力は微動だせずに、逆に、守旧勢力が増長してきましたね。

「日本維新の会」の石原代表の「憂国」意識も橋下代表代行の超現実主義の実行力も一理あるし、「みんなの党」の経済成長ありきも一理はあるが、男社会の弱肉強食の生存競争での勝利の戦法ですね。
世に、高齢者と若者の世代間格差解消の声高の論調を散見するが、今日の日本の赤字体質は戦後の日本全体の経年劣化の副作用が顕在化したのに過ぎないのです。
とは言っても、戦後の中央集権の統治機構が我々の生活に密接に関係(宮使い)し、統治機構の「破壊と創造」は容易なことではなく、来る総選挙のメディアの予想が「自民党が単独過半数を確保する勢いで維新の会は50議席の善戦」ということは、庶民は、まずは、生活安定意識が働き、他方では、このままでは将来は大丈夫かと意識も働くのです。

「幸福とは、現在の状態が末永く続くことであり、不幸とは現在の状態が変化することです」と言われるように、日本人には変化を好まない資質があり、変化させるのは自己実現を思う若者であり、異端児なのです。
本ブログ「日本の再生は、異才の人物に賭けるしかない(雑感)」で、日本再生を孫正義氏らの異才に委ねることも一考と書きました。

男性は、弱肉強食の生存競争に勝つために打算的であり、一方、「一途で割り切り」の女性に、経年劣化した日本再生を任せることが賢明かなと思うこの頃で、原発事故を経済性より地球環境でとらえる嘉田由紀子知事の「日本未来の党」の「卒原発」が日本の新陳代謝の契機になればと思いますね。

ネットが取り上げる池田 信夫氏のブログ『「小沢傀儡政党」日本未来の党に未来はあるか 日本経済の本当の問題から逃げる政治家たち』で、日本未来の党を酷評していますね。
本ブログで、当方は、
”「池田信夫氏の意見は、専門的な部分的見解を極論のごとくの論調には波長があわず、最近は雑音と思うようになりましたね。」”
とし、
”「池田信夫氏は、自分は勉強もし努力してきた人間であり、本来ならもっと社会的影響力を持つ立場の人間であるのはしかるべきという慢心が見え隠れし、池田信夫氏の論法は、屈折的な自己表現・自己実現と思えますね」”
と書きました。
池田信夫氏の日本未来の党の酷評は、池田信夫氏なりの生存競争における打算的な自己実現としか思えないのですが、守旧勢力にはありがたい論客でしょうね。

やはり、男性の打算より、女性の「一途な割り切り」に経年劣化の日本社会を切り捨ててもらいたいですね。
マアー、男性は与えられた使命を一生懸命に果たす性の持ち主ですから。

「付記」

朝日新聞の7日の読者の「声」に、静岡市駿河区の主婦の
(65)が標題『老人はそんなに邪魔なのか』を投稿しております。
全文を転載すると、

”「消費税増税にからむ社会保障制度改革に関して「社会保障にはお金がかかる」と言われれば、私には「老人にはお金がかかる」と聞こえる。老人はそんなに邪魔な存在なのだろうか。
 90歳を過ぎた父は戦争に駈り出され、母は乳飲み子を抱え家財道具を捨てて旧満州(現中国東北部)から逃げ帰った。爪に火をともすようにして貯めた預金は戦後の急速なインフラで価値が暴落。戦後の食うや食わずの生活を経て、経済成長の時代は両親や子どものために帰宅後も内職仕事。父たちの世代は生きるのに精いっぱいだった。
 私たち戦後生まれも、ぼろを着て貧しい幼少時代を過ごした。頑張って年金の保険料を支払い、老後は楽ができると信じていた。
 しかし、官僚は年金積立を目減りさせ、若者は「今の年金制度は不公平だ」と言う。政治の無策を老人に押しつけ、若者と対峙あせるような政府のやり方には違和感を覚える
。」”

投稿者の大長貞子様と同世代の当方は、投稿内容には共感の思いがあります。
大長貞子様は、結語に「違和感を覚える」とあるが「怒りを覚える」が真情でしょうね。

当方の父親は、農家の3男で、3回も徴集され満州にも兵役を務め、終戦後は地方公務員で無駄遣いせず、母親は和裁の内職で、両親から「自分らは子どもに残すものは何もないので、3兄弟を大学だけは出してやる」と言われ育ちました。
父親が90歳で死去した時、長患いせず(介護保険は使用せず)、借金を残さず、自分らの墓場まで用意しており、「子供孝行の親」と思い、現在は、92歳の認知症の母親は特養に入居しましたが、特養に馴染めず当方は毎日定時に面会に行き話相手をしております。
我ら子供には経済的負担もなく、老母には特養入所を「姥捨て山」にはさせないという思いで面会しておりますが、現行の社会保障には疑問を持っています。

親は、子どもには迷惑(負担)をかけさせたくないという思い(ピンピンコロリ)があり、認知症の老母は今でも、「仕事は大丈夫か」と心配します。
本ブログでも記述しましたが、「高齢者と若者の世代間格差解消」の論調には違和感を持っています。
男性の政治の日本社会は、経年劣化の歪に直面しており、一度、女性の「一途な割り切り」に、日本を委ねることが賢明と思いますね。



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