銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

想像力は広がるよどこまでも

2015年11月28日 | Hの生きる喜び、それは

先週から始まった怒濤の添乗ロードも中盤にさしかかり、今日は休日ほっとひといき・・・

先週は、家に帰り着くやいなや、バタン グ~(寝)
このブログも一週間以上ご無沙汰してしまっており、反省

さて!
先週、久しぶりに我が地元に続けていくことがあり、ちょっとだけ予習をしました

行き先は、奈良県桜井市の談山(たんざん)神社

ここに行くには、必ず大和平野(橿原)を通り過ぎます

そこで、必ず目に飛び込んでくるのが、
大和国原に浮島のような美しいシルエットを見せる「大和三山」
畝傍(199m)、耳成(140m)、香久山(152m) は、いずれも丘のような低い山ながら、
その配置がほぼ正三角形となる絶妙な配置により
古来から多くの人たちの ロマンをかき立ててきました。

「はい、左側のおむすび山が耳成山です」
「真ん中の一番大きな山が畝傍山、右のべっちゃっとした丘のような山が香具山です」

以上、説明、終わり(これはヒドイ!)

今まではこれが限界でしたが、ちょっとこれではマズイと思い、
確かこの大和三山には伝説があったはずだと調べると

「 香具山は 畝傍ををしと 耳成と 相争ひき
  神代より かくにあるらし
  いにしへも しかにあれこそ
  うつせみも 妻を 争ふらしき 」 

 万葉集 巻1-13 中大兄皇子(後の天智天皇)

何となく聞いたことあるような、ないような・・・

解釈により多少の違いはありますが、
畝傍山を妻にしようと天の香具山と耳成山が争った
神代の時代からそうであったのだから、 
今の世も妻をとりあって争うのだろう
(まして自分も・・・)

三角関係
今の時代もありますが、古代の人も同じ、いえ、三角関係という概念が
ここで初めて文献に表れたのかもしれません

いや、おもしろい

みっつの山を見て、自分たちと重ねあわせ、三角関係という恋愛に見立てるとは

そのみっつの山が今も大和平野に残り、もしかしたら、
夜、皆が寝静まった頃、虎視眈々とふたつの山が畝傍山を狙っていると思えば
ますますおもしろいではありませんか

天の香具山といえば、もうひとつ、有名な歌があります

春すぎて 夏来(き)にけらし 白妙(しろたへ)の 
 衣(ころも)ほすてふ 天(あま)の香具山(かぐやま)            「新古今集」 持統天皇
ああ、いつのまにか春が過ぎて夏がやってきたようですね
夏になると真っ白な衣を干す天の香具山に
衣がひるがえっているのが見えるから
持統天皇は、そうふと感じたのでしょうか。。。

香具山を眺めてそんなことに思いをはせる古代人

今、香具山を見ても山かどうかも分からないぐらい低い丘?ですが(失礼!)
夏は暑い、でも・・・ 真っ青な空に真っ白な衣

カラフルな色が浮かんできて、何と爽やかな夏の訪れを感じさせます

季節外れでごめんなさい

でもこの三山だけで、想像力を無限に広げた古代人の
心の豊かさに脱帽しました

・・・ということで、明日もまた、自治会様の旅行でこの大和国原を通り過ぎ、
大和三山を眺めてきます

古代人のロマンをかきたててきたみっつの山

何十年も眺めてきた風景ですが、見え方が変わりそうです
標高100mそこそこのおむすび山が、偉大なる神の山にも思えてきました

さあ、明日も、行ってきます!

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