旧彦根藩松原下屋敷庭園

2013年11月24日 | 文化と琵琶湖

 


 

松原下屋敷(お浜御殿)は、11代当主井伊直中により
文化マ年(1810)ころに琵琶湖畔に造営された下屋敷。
彦根藩のもう1つの下屋敷である槻御殿(玄営楽々園)
とは立地や趣も異なり、公式性を離れた内向きの、庭
園を主体とした下屋敷。松原下屋敷の庭園は、優れた
造園技術を駆使し、琵琶湖の水や山の自然を活かして
造られ
ている。琵琶湖の水位と連動して汀線(波打ち
きわ)が変化する汐人形式の手法を用いた池を中心に
、西側は洲浜の広がる穏やかな景観とし、東側は築山
(庭に築いた小さな山)が折り重なる深遠な趣となっ
ている。13代当主井伊直弼の時代には、「がけ之御茶
屋」「南台之御茶屋」「通天御茶屋」「菊之御茶屋」
の4棟の茶室も要所に設けられていたが、現存してい
ない。

明治4年の廃藩置県後、彦根における井伊家の居宅は
この屋敷が用いられ、明治22年には玄関棟や大広間が
増設。庭園については、昭和57年度に奈良国立文化財
研究所(現在の奈良文化財研究所)により調査が実施
され、彦根市教育委員会でも平成12年度に庭園や歴史
的建造物の調査、植生調査、そして測量調査などを行
い、これらの調査により、松原下屋敷の庭園が玄宮楽
々園とは様相の異なる大名庭園であり、近世の大名文
化を理解する上で欠くことのできない貴重な文化財で
ある。そこで平成12年度には彦根市指定文化財(名勝)
に指定し、さらに翌平成13年度には国の名勝指定を受
けました。また、平成14年度からは彦根市が管理団体
となり庭園の維持管理に努めている。昨年度で公有地
化を完了し、今後、国の補助と指導を得ながら、庭園
や歴史的建造物の保存修理を実施し、一般公開を図っ
ている

 

【エピソード】

 

彦根城の北方、別名「お浜御殿」と呼ばれる「旧彦根
藩松原下屋敷」は、総敷地面積約2万1000平方m。現在
は国の名勝に指定され、奥座敷棟、台所棟などが残る
。敷地の半分を占める庭園は、優れた造園技術を駆使
した江戸時代を代表する大名庭園で、琵琶湖の水位の
変化に応じて水が満ち引きする汐入[しおいり]形式の
池は、淡水を利用した汐入形式の池としては日本唯一
。西側は洲浜[すはま]が穏やかに広がり、東側には築
山に石燈籠や石組が配され趣がある。新緑の春と紅葉
の秋に特別公開され、イチョウやモミジが色付く秋の
庭園の散策は特におすすめだ。2013年秋の公開は11月
23日~12月1日。
 

【脚注およびリンク】
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  1. 013.11.24、新緑の名勝旧彦根藩松原下屋敷(お
    浜御殿)庭園特別公開
  2. 2013.11.23、松原下屋敷(お浜御殿)庭園 秋の
    特別公開

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