500 MILES (ch.o1)

俳優チェ・ミンシク氏ファンが綴る覚え書き+韓国旅+勉強ブログ。

『悪魔を見た』スペシャル制作コメンタリー(その2)

2010-07-28 | 映画『悪魔を見た』(亜熱帯の夜)
訳してみました!!なーんてカッコ良く言っていますが、
#8なんて凡人にはよく理解できませんでした(苦笑)・・・のでほぼ直訳のまま。


『悪魔を見た』●(韓国語)
「公式サイト」(@「악마를보았다」というタイトルロゴをクリックすれば先に進みます^^)

-------------------------------------------

#6.ギョンチョルのメイク_キム・ヒョンジョンメイク室長のインタビュー
メイクの立場から見たときは、ギョンチョルがスヒョンによって順々に復讐をされながら傷ができ一つ一つ増えていく。顔の傷が一つだったのが二つに、二つだったのが三つに、そして一日経った傷、二日経った傷・・・このように傷が治っていき、また新しく傷つき、その連結を合わせなければならないのが大変だった。
普通現場でメイクチームがカメラを持ち歩きながら、一生懸命に写真を撮るチームは私たちしかいないでしょう。毎日毎日一生懸命に写真を撮った。初めて(撮影に)入ったときも撮り、撮影の中間にも撮り、写真をずっと取り出して連結を合わせようと努力をした。毎日毎日変わっていく姿、あぁ今日はこうだったから明日はこうで・・・順序通りに撮影しないので、それを合わせるためにいつも写真を撮る努力を沢山した。

#7.ギョンチョルのチェックのシャツ_クォン・ユジン衣装デザイナーのインタビュー
ギョンチョルが後半部分で着ている服だが、その服をテスト撮影のとき似た雰囲気を出そうとして私たちが準備した開襟シャツがあった。10年以上前の開襟シャツだが、それを着させたら感触も良く、模様も良くて。それで多く着させようとしたら、監督が「しかしラストの(=1枚しかない)衣装なら破れたり、ダミーにも着させなければならないし、血もつけなければならないし、洗濯もしなければならないから、もう一着ないと到底撮影はできない」。
それで似たような模様を東大門(トンデムン)でくまなく探した。似たような模様を10種類ほど探して圧縮させ3種類を監督にお見せしたら、あまりお気に召すスタイルでなく軽快な返答をされなかった。ということは違うということだ。それはそれで、その反物で一着作ってみた。一度ちょっと画を見てみようと、一着作って着させたら、大して好ましくない返答をされて。「それでもそれで行きましょう」そうおっしゃいながらも「最初のやつでは駄目だろうか?」とまたおっしゃって。「これじゃないなぁ・・・」その一着に監督の考えが既に決められていたのだなぁという気がした。それでDTP(=Digital Textile Printing)というところを訪ねた。似たような半物を探し、それをスキャンしてプリンティングをした。それで余分な分まで作って、四着・・・五着だったかを制作をし撮影を終えれた。

#8.ペンション_チョ・ファソン美術監督のインタビュー及び、ペンション関連の空間イメージ
ペンションという空間は日常生活の中からのファンタジーらしく構成されていると思う。全般的に要約して美術的なコンセプトを語ろうとすれば、そんな話をしたい。私がいつも気軽に行き来できる空間、私の部屋だといえば、この私の部屋あるいは固有名詞を持っている空間が・・・そこで食べて寝て趣味生活をしている空間が、行動が、あるいは違う人物が入って来て行動が変わっていくとき、見慣れていた空間がどのように全く違うように感じられるだろうか。この部分である。
ペンションという空間は人々が休みに行く空間でもあるのだが、この映画では明らかにそんな空間として照らし出しているが、その中にいる人物の構成員は本当に正常な人物が見られない。もちろんその空間の出発は老夫婦だろうか、そんな特定の平凡で幸せに暮らしている家庭が所有していたペンションだったのだが、その空間をある殺人魔が入ってきて殺し、奪っている空間だ。
その空間の支点をどこにおくのか。映画に具体的に紹介されてはいないが、元々住んでいた人々の感じに合わせなければならないことが一方では正しいが、その空間が本当の目的で正体はそうではあるが、この映画での活用度はそうでないってことだ。それならばその部分からのリアリティよりは、空間に入って来て衝突する人物にもう少し集中しなければならないだろう。だから人物を空間で見せようとすれば、スヒョンでさえもそう、正常的な感情を持った人が入って来れないのだ。
似ている人々が入って来ることもあるが心が互いに違う、一方では似たような人々だが、全く違う心を持って入って来た人だと見れば、よく使っている方法でカラーはある程度の原色的で刺激的に使い、その中から補色対比。似てはいるがアンバランスでありながら補色の効果がそうでない。
あるときは受け入れるのが難しいほどに感じられることもあり、それが稀に互いにあまり合わない色でもあるが、くっついているとき妙に似合っていることもある。そのペンションの空間のコンセプトをそうやって掴んでいってみると通俗的に変わったと思う。

#9.ギョンチョルの家_チョ・ファソン美術監督のインタビュー及び、ギョンチョルの家関連の空間イメージ
ギョンチョルが潜伏していたギョンチョルの空間。部屋や倉庫、外景などがあるのだが、その中である部分なのだが、部屋と倉庫が連結されている部分がある。部屋と倉庫の間に扉もあるのだが、扉の次に壁がまたあって、その壁がブロックで出来ているのだが、少し崩れていて。部屋は小さく倉庫は広くなっており、倉庫へ通じる扉、部屋からすぐに倉庫へ通じる出入口があるのだが、言葉で説明しにくいけどそれを眺めると段階的にレイヤーが多くはないけどあって、中を覗いてみると洞窟のように見える装置的な空間がある。ギョンチョルの家の倉庫へ通じる扉の次に、ブロックで出来ている少し陥没している壁。空間全体よりその部分が印象に残っており、大きく描いている部分だと思う。

『悪魔を見た』スペシャル制作コメンタリー(その1)

2010-07-28 | 映画『悪魔を見た』(亜熱帯の夜)
『悪魔を見た』●(韓国語)
「公式サイト」(@「악마를보았다」というタイトルロゴをクリックすれば先に進みます^^)

公式サイトの右下にできた「スペシャル制作コメンタリー」を訳してみました。

本予告編の映像に、計9ヶ所スタッフによるコメンタリーがあります。
該当箇所になると画面内に赤い◎が表示されるので、そこをクリック。
インタビューだけでなく、デザイン画などもあるので必見です^m^
(※結構つっこんだ内容まで触れられていますので、
あらかじめ作品の知識をつけたくない方は読まないでください)

-------------------------------------------

#1.ギョンチョルの雨具_クォン・ユジン衣装デザイナーのインタビュー及び、衣装関連スケッチイメージ
ギョンチョルの雨具のような場合は、相当強烈な色を探そうと苦労をした。強烈だと言って赤色、原色ではなく、暗い倉庫でだったり夜に見るとき、とても怖く汚らしく、まさに異常な気分を表現しつくせる色が何かと思い、反物をゴムで作るよりは人工革で作ることがより格好が良く、そこに雨に濡れたり何かうけるとき色が若干変わることも良いだろうと思って人工革で作ったのだが、その色合いに相当神経を使った。

#2.スヒョンのヘアー&メイク_キム・ヒョンジョンメイク室長のインタビュー
スヒョンは正直国情院要員という職業もあり、ヘアーに大きく重心を置かなかった。それよりは各シーンにおいて細かいメイクにより力を注いだ。大きな感情変化があるとき、眉元を気にかけたり、アイライナーをひいたり、唇の色のトーンを暗くしたり、赤くラインを入れてあげたりすることに気をかけて、感情を生かすことができるようメイクすることに重点を置いた。

#3.パク・ハンギの家_チョ・ファソン美術監督のインタビュー及び、パク・ハンギの家関連の空間イメージ
容疑者の家というパク・ハンギの空間が出てくるのだが、その空間もハンティング(=ロケハン)したのだが・・・セットで建ててもすごく小さく建てたほどの狭小な空間だ。そんな小さな空間は、むしろ少し隙間を空けてやらなければならないのだが・・・目で見てもここでどうやって撮影するんだという空間なのに、言うなら足の踏む隙間もないぐらいぎっしりと・・・。それを感情的に言うならスヒョンが復讐の対象を一人ずつ探していく立場で複雑な心情を持っているところであり、キャラクターの特性も明らかに浮浪者生活をしながら個人的にヤドンを見るだろうかという、そんな物をむしろ家庭らしく見えるかもしれないが、短い時間に人物の特性を掴ませるには、そんな方法がより良いので。そして意外にメインの人物が入って来たとき、それなりに複雑な心情を持っているので、また空間とよくマッチしているとか。シーンごとの重要人物が持っている感情に集中したと思う。

#4.ギョンチョルのセーター_クォン・ユジン衣装デザイナー/キム・ヒョンジョンメイク室長のインタビュー
ギョンチョルのような立場もサイコパスだったりとても強烈だということよりは、最初は平凡ならどうだろうかという考えを持った。ギョンチョルは日常生活が人を殺すことだから・・・。平凡なおじさん程度に考えていた。代わりに血のようなものを連想させるために若干赤色の系列をよく使った。

ギョンチョルのイメージは・・・ヘアーを申し上げると、今ギョンチョルはウェーブであるが初めからそうではなかった。ギョンチョルが殺人魔だと見れば冷たいイメージ、短髪やスポーツ刈り、そんなところを当たったが、それよりむしろウェーブをかけると近寄りやすい、やわらかいイメージを与えて。そこに全く相反する怖いイメージ、フッと変わっていくそんな両面性を持ったイメージを得ようとしてウェーブになった。ギョンチョルは、序盤にスヒョンとぶつかる前までのギョンチョルは端正で、むかし大人がウェーブ髪にポマードでキチッと固めた感じのイメージがある。女性がたやすく近づけるような、町内のおじさんのようなイメージがあるのだが、スヒョンと出会い対決が始まりながら若干取り乱していく姿を見せる。顔に傷もでき、ヘアーからも端正な姿から乱れていった様が大きく見える。ご覧になればわかるでしょうが。メイク側で私たちが髪に力を注いだのではなくて、大きな動きから髪のウェーブがもっと大きく、その大きな動きを生かしてあげたと思う。格闘シーンや汗、そんなものの手助けをした。

#5.スヒョンの革ジャンバー_クォン・ユジン衣装デザイナーのインタビュー及び、衣装関連のスケッチイメージ
スヒョンというキャラクターはとても職業が特殊ではあるが、限りなく平凡で模範的な人で、恋人のためにそんなスタイルだと初めは考えた。スヒョンは、登場するのが職場で、仕事をしてきた中に心の変化を経る。それでスヒョンのような場合は平凡な日常的な服からどうやって急に・・・ゆっくり変わっていくのでなく、急に衝撃が走り人が変わるので、最初の服がとても強烈だったら良いだろうと考えた。
スヒョンが初めに着ていた、警護するときに着ていたスーツは出退勤の服だ。その次に空港に戻って来て死体を探しに行くとき、そのときは冬なのでコートを着ていて、愛する恋人を失ったときは喪服を着ている。ここまでは限りなく平凡な服だ。しかしスヒョンが死体を発見し、愛する人を火葬して出てくるまでの、その短い時間の間、とてつもない衝撃を受けた。それで(婚約者の)父親に容疑者の名簿をもらい復讐をしに行くのだが、そのときは今までとは完全に人が違わなければならない。それは予見したことでもないし急に迫ってきたものなので、たぶん誰でもそんな状況が迫って復讐をしに行くといえば服はスーツを着て行かないものだ。だからスーツを着て生活をしていた平凡な人が鴨毛のパーカーを着て、革の手袋をはめて。そしてパーカーは強烈な赤が光る赤褐色なのだが、強烈な服を着て、パッと変わることは(俳優が)キャラクターを演技するのだが、30%ほどは手助けをしてやらなければならないと思い、カラーをそのようにして服も急に変化を与えた。

(つづく・・・)