虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

パンチドランク・ラブ(2002/アメリカ)

2008年05月24日 | 映画感想は行
PUNCH-DRUNK LOVE
監督: ポール・トーマス・アンダーソン
出演: アダム・サンドラー    バリー・イーガン
    エミリー・ワトソン    リナ・レナード
   ルイス・ガスマン    ランス
   フィリップ・シーモア・ホフマン    ディーン・トランベル
   メアリー・リン・ライスカブ    エリザベス

 バリー・イーガンは、相棒のランスと共にロサンゼルスのサン・フェルナンド・バレーの倉庫街でトイレの詰まりを取るための吸盤棒をホテル向けに販売している。突然キレて発作的に破壊行為をしたり、精神に問題を抱えている。そしてマイレージポイントを集めて飛行機に乗ろうと計画している。ある日バリーの前に一人の女性が現れる…

 痛い映画なんですが、今の気分にジャストフィットしたみたいで、ラストでちょっと心がほのぼの安らいでました。
 現実的には、こういう男には近寄らなくて良ければ私は絶対に近寄りません。彼の抱える問題の片鱗が見えただけでさっさと撤退します。でも彼の衝動には身につまされずにいられません。
 人生の不公平とか、カオスでしかない世界とか、人間織り込み済みで生きていかなにゃあ世間様を渡れんわい、と思っていてもそう簡単には割り切れませんです。バリーは困ったチャンには違いないですが、アタるのはガラスやトイレで、決して人を傷つけません。わかって人を傷つけているDV男などとはちゃんと区別してほしいのであります。
 プリンへの彼のこだわりに、最後までなんかやっぱり本末転倒…と思わず苦笑させられます。うん、自分の願望とか形がつかめるようになってよかったねえ。