虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

怪奇大作戦セカンドファイル

2007年05月28日 | エンタテインメント
出演:西島秀俊  牧史郎
   田中直樹(ココリコ)  三沢京介
   青山草太    野村洋
   美波     小川さおり
   岸部一徳   的矢忠
   寺田農    町田大蔵

 特殊科学捜査研究所(SRI)のメンバーが不可思議で怪奇な事件を卓越した科学力と分析能力で解決していく。

ファイル1 ゼウスの銃爪
 市中の雑踏の中で、人体は焼け衣服は残るという人体発火現象で女性が焼死。その女性は過去に犯罪歴があった…

ファイル2 昭和幻燈小路
 東京の下町で、原因不明の電波障害が発生。SRIのメンバーが調査中にその地区は交通も通信も途絶、そしてなぜか昭和40年代の町並みに変わっていく。

 BS放送を見逃したのを先の記事にもありますように、arudenteな米様のおかげでやっと見ることができました。
 今度のシリーズを通して見ると、各キャラの性格がよりはっきり分かります。

 ファイル3の「人食い樹」で、牧役に陰翳が欲しい、と書きましたが、私はやはりと牧いう中心人物の、過去の悲しみとか心の傷など、大きな感情を体験してそれを抱えたまま生きているといった、人間的な深みのようなものをもう少し見たいと思いました。たった3本なので贅沢といえば贅沢ですが、私としてはそれが惜しかったです。
 登場人物の設定もほぼオリジナルシリーズを踏襲していますが、三沢と野村の距離が縮まった様ですし、お茶汲みのようだった女性メンバーが、重要戦力として位置づけられているのも現代風です。
 また、年配のメンバーは重みが増しているようでした。特に町田警部は、オリジナルではレストレードやジャップのような(競争意識は抜きにして)部分が感じられたが、ここではより重厚に演じられているようだ。
 
 科学やテクノロジーの急激な進歩と、人の押さえきれない無念や思いの狭間に生まれる怪奇な現象と、そこに見出される不条理と哀しさという、この番組の特色が一番感じられるのはファイル1の「ゼウスの銃爪」だった。これはテクノロジーの先端性も、社会問題の組み合わせ方も上手で、それにちょっとした笑いの配合もなかなかでした。

 もっと見たい、と思う作品でした。続けてくれるといいんですが…