二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

秋の雲とヨメナ

2012年09月25日 | Blog & Photo

ようやく猛暑の夏が去り、秋が深まってきた。
「暑さ寒さも彼岸まで」とは、昔の人はうまいことをいったものである。
上にピックアップしたのは、わが家の北200mばかりの農村地帯にあるゴルフ練習場のネットと、その背景に拡がる秋の空。ネットにかくれた位置に、榛名山がある。
こういう構造物があることで、空間のスケール感が表現できる。



これはなんてことない写真だけれど、この日は休みで、街撮りにいこうと考えて家を出たが、きびしい残暑のため、気が変わって、BOOK OFFめぐりに切り換えた日の夏雲。
ここは牛丼屋さんの駐車場である(笑)。
空模様によって、当日の夕方、あるいは明日の天候を占うことができる。根っからの農民だったわたしの祖父などは、野良仕事から帰ってくると、「夕立がくるぞ」とか「明日は雨だな」と、孫のわたしにいっていたものだが、その予想はほんとうによく当たった。



こちらは、利根川河川敷で見かけたキク科のヨメナ。
野草だが、この美しい姿を「ヨメ=嫁」に喩えたのが、名称の由来だとか。わたしの図鑑には、生育地は本州中部以西と書かれている。しかし、じっさいには北関東のここらあたりでも、野良や川べり等でよく眼にする。セセリチョウやヤマトシジミ、ハチの仲間が訪花している場合がある。

まもなく曼珠沙華やコスモスが田の畦や、小川・水路の土手を彩るシーズンとなる。
それにしても、今年の猛暑は、ほんとうに身体に応えた(=_=)
そろそろ写真モードに復帰しなければ・・・と思いつつ、相変わらずのCD三昧。この十日ばかり、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの室内楽を、集中的に聴いている。
とくに注目は、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲。ここには、ベートーヴェンのいちばんパーソナルな声が響いている。いや、ほぼ生涯にわたって書きつがれたピアノ・ソナタもそうだけれど(^^;)
すぐれた宗匠がたててくれた一服の茶を味わいながら黙ってなにかにうなずいている。そういう親密な空間をもった室内楽の音のふところにつつまれる。
いま響いているのは、シューベルト「死と乙女」とならびわたしの大好きなスズケSQが60年代末~70年代にかけて録音した“ラズモフスキー”の1番。ちょっとかすれかけたような古さびた弦の音色が、なんともいいコクを出しているのにしびれる(^_^)/~


ところで、久々にレビュー「大山康晴の晩節」をアップした。
将棋に関心のある方には、本書はおすすめですぞ! 棋譜が読めなくても、ある程度は愉しめる。「こんなことまで書いていいのかなあ」と思われるようなことまで踏み込んで、容赦のないメスをふるってある。大人向きというか、中高年向きの苦み走った好著。
http://mixi.jp/view_item.pl?id=471786&reviewer_id=4279073

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