二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

キヤノンvsニコン

2011年02月13日 | Blog & Photo
カメラ業界では、キヤノンとニコンが二大巨頭。
わたしが物心ついたころから、キヤノン、ニコンは写真界をリードしつづけてきたのだ。
いろいろなメーカーの機材をこれまで使ってきたけれど、
35mmのフィルムは、オートフォーカスになってからは、キヤノンをメインにしていた。
報道のニコン、ファッションのキヤノンといわれたのは、遠いとおい昔。

キヤノンのEOSシリーズは、新時代のテクノロジーに対応するため、マウントをがらりと変更し、Fマウントにこだわって保守的な路線を歩もうとしていたニコンに、大きく水をあけてしまう。キヤノンのMF時代のレンズ、FDレンズ群は、カラーバランス、美しいボケ味などとても評判がよかったし、それはEFレンズに引き継がれていく。

ニコンはつねに、キヤノンに対して、一歩二歩遅れをとる。
不器用でおやじっぽくて、保守的で、頑固。
それに比べると、キヤノンの機材や営業戦略は、ずっとスマートで、時代の風にのっていた。
業界ではその売れゆきのすごさから「モンスター」のあだ名をもつといわれる歴代のEOS Kiss。
量がさばける入門機種でニコンは、キヤノンに対抗できたことは、いっぺんもない。

過去を振り返ってみると、デジタルになってからのニコン製品で記憶に鮮やかに残っているのは、D70とD200くらいなもの。超音波モーター、手ぶれ補正、画素数競争、高感度特性等々、いずれもキャノンが業界のリーダーで、わたしの周辺にも、4、5年まえに、ニコンあるいは他のメーカーからキヤノンに切り替えたカメラ人類が数人いる。

キヤノンもニコンも、エライと思えるのは、とっくに採算割れしているはずなのに、いまだにフィルムカメラの現行機種をつくりつづけていること。カメラの情報誌などを読んでいると、アマチュアよりプロの需要がまだかなりあることがわかる。
昨年はオリンパス、パナソニックのマイクロフォーサーズ旋風が、ミラーレスの新商品をつぎつぎ投入し、そのうえソニーのNEXが加わって、業界地図を塗りかえたとまでいわれる一年となった。

わたしの見るところ、ニコンがいちばん「おやじくさい」メーカーである(笑)。
コンデジにも魅力的な機種が存在しないから、これは重症である。
・・・そう思っていたら、昨年10月に、ニコンD7000という機種がリーズナブルな価格で登場し、ベストセラーの一角に食い込んだ。
発売後4ヶ月あまりで価格が落ち着いてきたので、このあいだカメラのキタムラでD7000を買い、今日はヒマなので、その試し撮りをした。
世の中3連休だというのに、わたしは休んでいないが、自営業なので、時間のやりくりはつく。

ニコンのFマウント。中級機なのに、レンズ登録をすれば、ニッコールレンズのほとんどでAE撮影できるのがうれしい。

さっそくAiニッコール50mmF1.4と55mmF3.5マイクロを登録して、撮影したのがこれ。



いやはや、とろみのあるボケの美しさ。ホワイトバランスを「電球」に設定し、ブルーの紗をかけてみた。



これは55mmマイクロの最短撮影距離(0.24m)で、「体育」にピントを合わせた(つもり)。マニュアルでのピント合わせの練習(のつもり)。



こちらはわたしがもっているオリエンタル・テイストの小さな木像だが、マイクロレンズの質感描写は、現時点で眺めてもあなどりがたいものがある。





ニコンのFマウント。
「ほんとうにあきれるよ、あんたの頑固さ」といいたくなる。
残念ながらD7000にはメカニカルな魅力はまったくなくて、たしかな作り込みをしたたのもしいオールドレンズをつけると「役者の違い」を実感する。
3月末か4月にはまた昆虫写真にもどろうともくろんでいるので、優秀な光学ファインダをもった一眼レフは必須。
いっぽう、長年(・・・といっても6年)なれ親しんできたD70の引退がせまっている(=_=)

ニコンのカメラ、このD7000の場合であっても、年々急激に勢いをましてきたカメラ女子には不人気だと思われるが、まあライカとならんで、旧カメラ人類の盟主ニコンのこと。忘れたころに、きっと大ホームランをかっ飛ばしてくれるだろう。
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