二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

タチアオイが綺麗なシーズン

2014年06月04日 | Blog & Photo
昨日あたりから、猛暑日が一段落。
明日は、お天気がぐずつき、気温も下がるようだ。
農家に生まれたわたしにとっては、少年期から、麦刈りのシーズンは、1年でいちばん嫌な季節だった。
外仕事で汗をかく。汗ばんでねばねばした肌に、麦の“ノゲ”が悪さをする。首から胸や背中に入り込んでくる。手首から肘にかけて、あとで湿疹のように腫れて、痛痒い。
わたしが高校を卒業するころまでは、麦をつくっていた。

ところが、この時期。
大きな愉しみが待っていた。
それはタチアオイが、大輪の花を咲かせてくれること。
わが家の庭に数カ所、タチアオイの群落があって、眼にしみるような鮮やかさだった。





梅雨入り直前の2週間ばかり、空はどんよりと曇っていることが多いけれど、初夏の花々が、眼を愉しませてくれる。
そしてもう一つ。
このシーズンを象徴する花といえば・・・そう、紫陽花、アジサイですよね。



タチアオイとは、ちょっと対照的な風情をまとった花で、雨がとてもよく似合う。
大学時代、そのころつきあっていた彼女と、鎌倉のアジサイ寺へ出かけたことがあった。
鎌倉のアジサイ寺といえば、明月院。
観光客だらけで、人を見にいったのか、アジサイを見にいったのか、わからなかったというぼんやりした記憶がある。

季節、季節の花の記憶が、撮影しながら甦る。
歳時記として大切にされてきた、植物と行事と、小さな生き物たち。
「草木図譜」は、わたしにとって、そういう“過ぎ去りし時”への挨拶でもあるのだ、きっと。
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