二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

薔薇を愛した詩人大手拓次 ~近代詩の探索者として(下)

2020年06月29日 | 俳句・短歌・詩集
   (2019年5月撮影) <承前> 香料(香、香水、香炉、香気をふくむ)  24編 薔薇   12編 岩波文庫でチェックすると、香料、薔薇をタイトルにふくむ作品が36編存在する。これは瞠目すべき数である。 だから大手拓次を「薔薇の詩人」と称するわけだ。 男と女の色恋のロマンではなく、孤独な詩人の枕辺にあらわれるあえかな幻影の薔薇である。 また大手拓次を「薔薇の詩人」といったとき、近代 . . . 本文を読む
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薔薇を愛した詩人大手拓次 ~近代詩の探索者として(上)

2020年06月29日 | 俳句・短歌・詩集
   (2019年5月撮影) <※ 長くなったので、本稿も2回に分けて掲載させていただく> 大手拓次についてはせんだって小論を書いたばかり。 しかし、岩波文庫版「大手拓次詩集」(原子朗編)を手に入れ、ぱらりぱらりと読んでいるうち、書き足しておきたいことがいくつか出てきた。 大手拓次について語ることは、日本の「近代詩」について語ることと同義ではないか、とかんがえはじめたからだ。 現在手軽に . . . 本文を読む
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