二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

春の登場人物(ポエムNO.2-91)

2017年02月26日 | 俳句・短歌・詩集
槌音が聞こえる。 色とりどりの帽子をかぶった小人たちは一生懸命やっている。 さあ フクジュソウのつぎはスイセン ウメ マンサクやジンチョウゲ 咲かせなくてはね つぎからつぎへと。 だから彼らは大忙し。 SEXYなかぐわしい香りにむせびながら わたしはある夜 入り組んだ夢の岬から小舟に乗る。 巻かれたネジがゆっくりとほぐれていくように 住人たちの胸が開いて そこから春がしのびこむ。 向こう岸へ渡 . . . 本文を読む
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なんの比喩(ポエムNO.2-90)

2017年02月26日 | 俳句・短歌・詩集
レモンイエローのテニスボールが テーブルの端から落ちて 視界から消える。 ほかにもそうして消えたものがたくさんあった。 ジグソーパズルの中からは赤いピースがすべて消え 友よ・・・ しかし友はなく 愛する人たちが 視覚の広場から少しずついなくなる。 猫も消えて 人生にはきっと 待ち時間というものがあるのだ。 何週間も 何カ月もぼくは待っていた。 いまも“あるもの”があらわれるのを待っている。 そ . . . 本文を読む
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穴あき障子

2017年02月26日 | Blog & Photo
玄関の板の間から座敷に上がるところにある、ガラスを組み込んだ縦繁障子。和紙をずぼっと破って、やんちゃ坊主のわが家のコタロウが出入りしている。 猫にとって、ドアや障子は邪魔者なのだ´Д゜  好きなとき、好きなように出入りした~~い・・・というわけで、この“犯行”に。おいおい、大人になったらどうする? ちなみにわが家は小農家で、両親とは敷地内同居なのです。 . . . 本文を読む
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