西の窓から射し込んだ光が
部屋の壁の奥に不思議なシルエットを描きだす。
きみはベッドに寝ころがって
それを見ている。
老いさらばえ くたびれ果てた10年後のきみ。
隣りにはだれもいない。
寝室はひっそりかんと静まり返ったまま。
払ってもはらってもふるい落とすことができない
苦しみや悲しみは
きみを疲れさせはしたが
必ずしも絶望に陥れはしなかったな。
いまだって なにか不吉なものが
紙ヒコーキのよ . . . 本文を読む
岩合光昭さんのネコ写真を拝見していると「よし、おれも」
な~んて、写欲を刺激される。
仕事にしばられているから、プロの岩合さんのように、日本全国や世界を周遊しながら、
ネコの追っかけをするわけにはいかない。
つぶやきにアップしたわが家のネコ、ご近所のネコ・・・3枚を、こちらにも貼っておこう。
(1)
日光の・・・ではなく、わが家の眠り猫、点之助。わたしが本を読んでいる炬燵のほとりで、ウググと鼾 . . . 本文を読む
いつかやってくる人をもうずいぶん長いあいだ待っている。その人はいま どのあたりにいるのだろう。たっぷりとした髪を後ろになびかせているけど白馬に跨っているわけじゃない。ロングスカートの裾から きゅっとひきしまったくるぶしが見えかくれしている。きみの眼の端のほうで
ロウソクの灯りのようなものがゆれて ゆれてそれは少年だったころのぼくを虜にした
あの遠い灯りなのだ。
. . . 本文を読む