ニコとさんぽ

朝のお散歩。
高校の前の歩道をニコと歩く。


フェンスの向こうはグラウンド。
フェンスと歩道の間にはモンキーポッドの木。
別名、アメリカネムノキ。


今は花の季節。

花ははるか高みに咲いているから、
携帯電話のカメラをズームしてもぼけぼけ。


「おかあさん、これこれ！」
木の根元から枝が出てる。



「おはなもさいてるよ。」
ほんとだ、ニコちゃん、よく見つけたね。
「こうみえてもわたし、いぬですから、はながきくんです。」


「あっ！」


今度は何を見つけたの？


「ぼおる」
ボール？
ほんとだ、ソフトのボール。
校庭から飛んできたんだね。


「ふぇんすのむこう？」
うん、そういえばときどき、女の子たちがソフトボールやってるね。

「むこうがわに、しろいとりさんがいるね。」








「わんっ！」




ニコがおどかすから、とりさん、フェンスの上に逃げちゃったよ。

「おはよう、ってあいさつしたかったの。」

そっか、でも挨拶は、もっと静かにしようね。

「はーい。」





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