椅子の座面が破れてしまった。
座りすぎ?
この椅子、ハワイに引っ越してきた時に、「とりあえず」と、間に合わせのつもりでガレージセール(フリーマーケット)で入手したもの。
スーツケース一つでハワイに来て、さて、住むところは見つかった。
家具がない。
どこにお店があるかもわからない。
お金もない。
いつまで住むのか、ちゃんと生計を立てて暮らしていけるのかもわからない。
そんな状態だったから、とりあえず家具は中古で間に合わせようとkenjiと決めたのだった。
アメリカではガレージセールが毎週末、何処かで行われている。
特にハワイは軍の人が多いから、引っ越しで家具などを全部売り払っていくケースが多い。
家財道具一式を出しているガレージセールを狙って、ソファー、ダイニングセット、キッチンの細々したものを揃えた。
最初の年は、段ボール箱が本棚や収納ボックス代わり。しばらくはベッドもなく、布団を敷いて寝た。
何年かすぎ、生活も落ち着いて、どうやらここに根を張れそうだと、少しずつ家具を買い換えていった。
ソファー、本棚、ベッドルームの家具一式は新しくなった。
それでも、ダイニングセットはいいものが見つからない。
ハワイにはいい家具屋が少ない。
家具はほとんど、メインや海外から輸送されてくるので、値段が高い割に種類が少なく、選択の余地がない。
それに、ハワイの家はメインに比べたら格段に狭いのに、お店に置いてあるダイニングセットは大きすぎる。
そんなわけで、未だにダイニングセットはガレージセールの時のままだ。
こうなると、もう愛着というか、このままでいいんじゃない?って感じになっていた。
そんな矢先の破れ。
kenjiは「買い換えれば?」って言うんだけれど、椅子一脚買い換えたら、ダイニングセット全部を変えたくなる。
それにこのダイニングセット、日本製で(ガレージセールのお宅の奥さんが日本人だった)、サイズがこじんまりしていて、軽いのだ。
アメリカの家具はとことん重い。椅子を引くだけでも重労働だ。
ボディは無垢の木なので、丈夫でぐらつきもなくしっかりしている。
これはもう、張り替えるしかないでしょう。
ステーフラーの大きくなったような工具を買って、布は数年前にスケジュール帳のカバーを作った残りの合皮。
失敗したら新しいのを買おうと、ダメモトで、「えいやっ」とやってみたら、案外簡単にできちゃった。
新品みたいになりました。
ハワイ移住当初からの我が家を見つめてきたこの椅子。
まだまだしばらく現役で、わたしの腰を落ち着かせてください。
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