バニヤンツリー(ベンガル菩提樹)。
お釈迦様が悟りを開いたのは、菩提樹の下で瞑想をしていた時だと言われている。
(ただし、お釈迦様のは、種(しゅ)が違って「インド菩提樹」なんだそうな。)
枝は大きく横に伸び、木陰を作る。
横に張り出した枝は、気根と呼ばれる根っこを垂らし、地面に着くとそこに根を張る。
最初の写真に見られる、細い木が絡まったようなものが気根。
何本もの気根が、長い時間をかけ絡まり合って、太い幹のようになる。
ゆらゆらと風に揺れる気根の先を注意深く見ると、根っこであることがよくわかる。
午後からの仕事に、少し早めに家を出て、カピオラニパークの海側に寄ってみた。
ちょっと一人きりになりたいときは、ランチを持って公園にドライブ。
道路沿いのコインパーキングに車を停め、一時間分のコインを入れる。
煮詰まっているときは思考が堂々めぐりして、時間がたつのを忘れてしまうから、
自分に言い聞かす意味でも、1時間だけ、と時間を区切る。
ホノルル動物園から先は、これといったものがないので、観光客は来ない。
ワイキキビーチからほんの少し離れただけなのに、だだっ広いカピオラニパークには、人の数もまばら。
だれも他の人のことなんか気にしていない。
みんな気ままに自分だけの時間を楽しんでいる。
「ぼっち」はちっとも恥ずかしくないのだ。
ピクニックテーブルに陣取って、お弁当を食べながら海を見る。
サーファーたちが波を待っている。
なかなかいい波が来ないのか、ただひたすらボードの上に寝そべっている。
ここにいても照りつける日差しが強いのに、あの人達は大丈夫なのか?
鳥がやってきて、テーブルの上で乱闘?をする。
一匹の鳥がもう一匹の背中に乗るのを繰り返している。
これは求愛行動か、権力争いか?
乗られた方も嫌がるでもなく逃げ出すでもなく、
わたしがお弁当を広げたほんの50センチくらい先で、何度も何度も同じ行動を繰り返す。
三歩歩いただけで忘れてしまう、鳥のような小さな脳味噌なら、生きるのは楽なんだろうね。
お釈迦様がバニヤンツリーの下で悟りを開いたのは、私の誕生日とおなじ12月8日なんだそうだ。
ああ、わたしは、悟れる日が来るんだろうか。
苦行では悟りは開けないとブッダは言うけれど、自ら望まなくてもあっちから困難がやってくることもある。
日々の生活は煩悩が多すぎる。
わたしもバニヤンツリーの下で瞑想をしようか。
そろそろ一時間。タイムアップ!
日常に戻ろう。
海を見て、風に吹かれて、光を浴びたら、すこしは気が紛れた。
問題はなにも解決したわけではないけれど、こうしてダマシダマシ生きていくことも、たまには許そう。
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