Netflixで配信中のドラマ「ロック&キー」が面白かったので紹介します。
これ、ジョー・ヒルのグラフィック・ノベル・・
(マンガ本みたいだけど、日本の漫画とは少し違うらしい。日本の漫画本はグラフィック・ノベルの1ジャンルなのだとか・・ようわからんが)
・・が原作のダークファンタジー。
ジョー・ヒルといえば、スティーヴン・キングの息子。
最後の方にちょこっと出演するのだけど、父そっくりで「あれ、スティーヴン・キングも出てるの?」と思った。
さすがキングの息子だけあって、アイデアといいストーリーといい、面白い。もう親子で稼ぎまくってますねえ。
私も今回初めてジョー・ヒルの存在を知ったのですが、ホラー小説なども書いているようです。
さて、「ロック&キー」ですが、
父を亡くした子どもたち3人とその母親が、父の実家であるキーハウスに引っ越してくるところから始まります。
父は高校の先生をしていたけど、教え子に殺されてしまったのです。
なぜ彼は教え子に殺されなくてはいけなかったのか・・それを突き止めたい、と母は考え、生前彼が近づこうとしなかったこのキーハウスに引っ越してきたのです。
このキーハウス、まるでホラー映画の舞台。
大きくて薄暗くて魔物が潜んでいそうな古いお屋敷です。
この古い屋敷で次から次へと不思議なことが起こります。
ささやくような声がするので近づいてみると、そこにはキーが隠されている。
キーハウスと呼ばれるだけあって、屋敷にはそこかしこにキーが隠されており、そのキーはどれも不思議な力を持っています。
ドラえもんのどこでもドアのように好きな場所に移動できるキー、
鏡の中に囚われてしまうミラーキー、
ヘッドキーというのは頭の中に入って記憶を可視化できるキー、
また幽体離脱できるキーや他人に成り代わることのできるキーなど、
変幻自在な魔法が登場します。
そして、お約束の邪悪な存在、ドッジという井戸の底から出てきた不気味な女性。
(この女性の正体も後半で明らかになるのですが・・)
ロック家の3人の子どもたち、高校生のタイラー、キンジー、そして末っ子のボードと、彼らの友人たちがこの邪悪な存在と対決します。
末っ子のボードが実にかわいいの。
中心になるのは兄と姉の2人だけど、ボードもけっこう重要な役割を担います。
後半に登場するルーファスという知的障害のある子とボードの友情がいい。いっそこの2人が主人公だったほうがよかったんじゃないの、と思った。
それくらいボード君がいい。
「ストレンジャー・シングス」も主人公が子どもたちがだった時代の方が魅力的でした。
ここでも、タイラーやキンジ―たち高校生の恋の駆け引きより、ボードとルーファスの二人組のストーリーの方がはるかに魅力的だと思うのは私だけ?
「グーニーズ」や「スタンド・バイ・ミー」も大人以前の少年たちだからこその輝きがある。「ストレンジャー・シングス」もそう。
高校生になると半分大人だからね。駆け引きだの取り引きだの打算だのが入ってくる。
その点、ボードとルーファスにはそれがない。
だからこそ、邪悪なドッジと対決する力も持っているのではないかと思うのですが。
シーズン1の最後は、このドッジを黒い扉の向こうに追いやって、めでたしめでたし、となるのですが、実はまだドッジは健在で、シーズン2はさらに混沌としたカオスを呈してきそうで、ますます楽しみです。
映像がきれいです。
ティーン向けに作られているので、ストーリーもわかりやすく、次はどうなるの? とハラハラドキドキ。気になって次々見てしまうドラマです。
「ハリー・ポッター」などファンタジーものが好きな人にはお勧めです。
ああ、シーズン2が待ち遠しい。
(猫は出てこにゃいの?)