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ないない島通信No2

映画&読書&旅行&日々の雑感

H3ロケット打ち上げ

2023-03-07 17:57:21 | 宇宙

今朝、鹿児島県種子島宇宙センターからH3ロケットの打ち上げがあるというので、

固唾をのんで打ち上げ中継の画面を眺めていました。

先月、打ち上げ直前に中止になったH3ロケットですが、今日の種子島の空は青く澄みわたり、海もおだやかで、

絶好のロケット日和。

そして、10時37分55秒、

白い噴煙をあげながら、垂直に上昇していくH3ロケットの雄姿を眺めながら、

おお、すごいなあ、日本の技術は!

と感動していたのですが、5分ほどたって、発射中継をしていた人が、ロケットの速度が少しずつ落ちていってますねえ、と言うではありませんか。

やがて、第二エンジンに着火しないようだとの発表が。

そして、発射からまだ10分ほどしかたっていないのに、指令破壊が出されたという発表が出たのでした。

てっきり成功したと思ったのに、

あんなに堂々と空に向かって垂直に昇っていったのに、

なんてあっけない最期。

ロケットは地球周回軌道に乗らないと、予定されていない地点に落下する恐れがあるので、破壊指令を出して自爆するように設計されているそうです。

当然ながら、ロケットに搭載されていた「だいち3」という人工衛星も破壊されたのでした。

午後になって、JAXAの記者会見があり、その模様をずっと見ていたのですが、

なんかね、一生懸命記者たちの質問に答えている岡田匡史プロジェクトマネージャーの顔が「宇宙兄弟」に出てくるJAXAの職員と被ってきて、もう現実なのか、それとも「宇宙兄弟」の物語の中にいるのか、よくわからなくなってくるようでした。

本当に残念でしかたありません。

でも、これをバネに新たに改良を加え、いずれまた新しいロケットを完成させてくれることでしょう。

YouTubeにはロケットや衛星関連の動画がいっぱいあって、素人には難しいものが多いのですが、眺めているだけでも、日本の宇宙開発技術はすごいと思えてきます。

ただ、予算がねえ。

なんでもっとこの方面に予算を使わないんだろか、日本政府は。

防衛予算よりロケット開発だろ!
(ちょっと前までは、防衛予算より防災だろ、とか教育だろ、とか言ってたのですが)

ともあれ、今、JAXAでは皆が力を合わせて失敗の原因究明に当たっているようです。しばらく大変だろうなあ。職員たちの心痛やいかばかり。

何しろ高いからねえ、ロケットも衛星も。

失敗は痛手だけど、でも、失敗により進化することもできる。

そう信じてこれからも応援していきたいと思います。

そう遠くない未来に、日本の宇宙飛行士たちが、ヒビトたちのように月面に降り立つ日が来ると信じて。

 

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「宇宙兄弟」

2023-03-04 12:34:22 | 宇宙

前回「はやぶさ2」がリュウグウから採取した岩石のかけらを見てきた話を書きましたが、

今回はそれにまつわるちょっと不思議な偶然について書きたいと思います。

まずは、リュウグウの岩石の展示について教えてくれたのは、英語のミートアップで、たまたま私の向かいの席に座った男性でした。

「今、国分寺でリュウグウの岩石を展示してますよ」と言うので、ミートアップの後、さっそく行ってみました。

会場に入ったとたん、大きなスクリーンには、はやぶさ2が地球を出発し、はるかな宇宙空間を旅して、小惑星リュウグウに到達し、タッチダウンして岩石を回収し、そのサンプルケースを地球に送り届けるまでの映像が流れていました。

これを見た瞬間、私は目頭が熱くなって思わずこうつぶやいていました。

「これ、なんで忘れていたんだろう・・」

何が「これ」なのか、何を「忘れていた」のかもよくわからないのだけど、とにかくそう思ったのでした。

子どもの頃から夜空を見上げると不思議な気持ちになりました。おそらく誰もがある程度はそうなのだと思いますが。

人間はこの広い宇宙のどこかからやってきたに違いない、と私は確信しているのです。

じゃないと、あの夜空を見上げた時の不思議な胸の高まりや疼きは説明できない気がします。

翌日、日本語レッスンに来たA君にこのことを話すと、

「『宇宙兄弟』っていう漫画読んだことある?」

と言います。本のタイトルは知ってたんだけどね、有名なので。でも読んだことはなかった。

「今、Huluでアニメ版が配信されているから見てみるといいよ」

というわけで、さっそく見始めました。

そしてまた、ブログに「小惑星探査機はやぶさ2」を書いていたら、YouTubeでJAXA(宇宙航空研究開発機構)が日本人の宇宙飛行士を選抜したというニュースが流れ、記者会見の模様が中継されるところだったのです!

なんというタイミング。

しかも、A君が話していた「宇宙兄弟」はまさにこのJAXAによる宇宙飛行士の選抜試験とその後NASAから月面探査に派遣された日本人の宇宙飛行士の兄弟の話なのです。

なんかね、次々シンクロしていくこの不思議さと気持ちよさ。

で、今「宇宙兄弟」を見ているところです。

これ、99話もあるのよ。今30話目くらい。ヒビトがついに月面探査ロケットに乗り、ヒューストン宇宙センターから打ち上げられたところ。

JAXAの選抜試験って、本当にこうなのかどうかはわかりませんが、三次試験の様子が実にユニーク。

5人ずつ3チームに分けられた候補者たちが、2週間閉鎖空間で寝泊まりをして、その間に様々な課題をこなしつつ、突発的に起きる事態にどう対処するかを、試験官たちがカメラを通して見る、というもので、この閉鎖空間での2週間だけでもすごく面白い。

この2週間の後に、3チームがそれぞれ各2名ずつ、この人なら宇宙飛行士にふさわしいと思う人を、自分たちの中から選抜しなければならない、という過酷な試験です。

Aチームに配属された物語の主人公ムッタは二人の宇宙飛行士の選抜に思いがけない方法を提案するのですが、これがいかにもムッタらしく、おお、そうだよなあ、それしかないよね、と納得させられたのでした。

その後、ムッタは、ムッタより先に宇宙飛行士になった弟ヒビトが住むアメリカのヒューストン宇宙センターに赴くのですが、ここからはまた別の物語がスタートするようです。

いやあ、宇宙飛行士って大変なのね、というのが感想です。

現在、地球周回軌道を回っているISSと呼ばれる国際宇宙ステーションには、若田光一さんが搭乗していて(その前は野口聡一さんや土井さん星出さんなど日本の宇宙飛行士多数が搭乗した)、

世界各国からやってきた宇宙飛行士たちが同じ宇宙ステーションで仕事をしています。

宇宙から見たら、地球に国境なんてない。

この青い惑星で今、戦争が起きていること自体、信じられない気がします。

いずれ、人類はもっと目覚め、宇宙空間へ飛び立っていくことでしょう。

その頃にはもう、国境だの人種だの貧富の差だの政治的駆け引きだのといった人類特有のつまらない争いはすっかり消えていることでしょう。

そうであることを祈りつつ・・

「宇宙兄弟」残り60話以上を毎日楽しみに少しずつ見ていこうと思います。

 

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小惑星探査機はやぶさ2

2023-02-28 11:44:40 | 宇宙

先日、国分寺駅に隣接したミーツ国分寺というビルの5階のイベント会場で、

小惑星探査機はやぶさ2が小惑星リュウグウから回収した岩石の破片が展示されているというので、見にいきました。

ここでは以前も惑星探査機はやぶさのモデルが展示されたりしています。

国分寺市は日本の宇宙開発発祥の地です。

1955年に糸川英夫博士がペンシルロケットの発射実験に成功した場所なのです。

当時、日本はまだ貧しく研究費も限られており、アメリカのような膨大な予算を駆使して宇宙開発をするといったことはできませんでした。

そこで、糸川博士は小さなペンシルロケット(長さ23㎝ほど)の水平発射実験をここ国分寺で行ったのでした。

発射実験が行われた早稲田実業高校の敷地内には「日本の宇宙開発発祥の地碑」も建っています。

あれからウン十年・・

日本のロケット技術は目覚ましい発展を遂げ、2000年代になると小惑星探査機はやぶさが、小惑星イトカワから岩石の破片を持ち帰るという快挙を成し遂げました。

これは世界初の偉大な功績でした。

無人探査機が地球と火星の間を周回している小惑星に到達し、そこから岩石の破片を回収したのですから。

日本の科学技術の進歩は本当に目覚ましい。

しかし、このはやぶさ、岩石の回収カプセルは無事地球に送り届けたものの、本体は大気圏突入の際に燃え尽きてしまいました。

あの長く尾を引く彗星のようなはやぶさの最後の映像はとても印象的でした。今でも鮮明に記憶している人は多いのではないでしょうか。

よくがんばったね、はやぶさ君。

そう言ってあげたい気持ちになりました。

今回、小惑星リュウグウに到達し、リュウグウの岩石の破片を持ち帰ったのは

はやぶさ2です。

イベント会場に展示されていた小惑星リュウグウの岩石の破片は直径2mmほどの黒い塊でした。

分厚い虫メガネの向こうにかろうじて見える点のような小さな石でした。

でも、これははるか3億キロを超える宇宙からもたらされた貴重な石なのです。

人間の科学技術のすごさを知ると同時に、宇宙のことをもっと知りたくなりました。

このリュウグウの岩石の破片からは水や有機物も発見されているといいます。

太陽系の起源、あるいは生命の起源に迫る貴重な発見です。

今、世界じゅうの科学者たちがこのリュウグウの岩石の破片の分析をしているそうです。

そして、

はやぶさ2はふたたび宇宙へ旅立っていきました。

今度訪ねるのは「1998KY26」という小惑星。これは直径が30mほどの小さな惑星だといいます。

はやぶさ2が「1998KY26」 に到達するのは、2031年。

それまで、私も頑張って長生きしなくちゃって思ってます。

《追記⦆

ちなみに今日、JAXAによる宇宙飛行士選抜試験に合格し、新しく宇宙飛行士になった二人の方の記者会見が行われました。記者会見の様子はYouTubeで見られます。

米田あゆさん、諏訪理さん、おめでとうございます!

 

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