探検家、関野吉晴さんのトークイベントに参加してきました。映画『僕らのカヌーができるまで』も見ました。
関野さんは団塊の世代。大学生時代に探検部を作り、以来、20年間、南米のアマゾンに通う。その後、10年かけ、南米最南端から、徒歩とカヌーだけで、アフリカまで移動されました。その後は、「日本列島に人類が来た道」をたどられています。道は三つあり、その一つ、「海の道」の探検を記録したのが、上記の映画です。
映画もトークイベントも興味深い内容で、書きたいことは山ほどあるのですが、一つだけ。
ローマ帝国もマヤ文明も滅んだけど、現在もローマ人は生きているし、マヤの末裔は同地で暮らしています。いまの(物質・電気)文明もひょっとして持続できないかもしれない。そうなると相当不便だろうけど、だけど人間は確実に生き続けるでしょう。
(以下引用)日本近代史家の渡辺京二は新著『未踏の野を過ぎて』(弦書房)で東日本大震災についてこんなふうに書いている。要約してみる。
なぜこんなに騒ぐのか。幕末以来の国難だとか日本は立ち直れるのかとか。10万以上の死者を出した関東大震災、何十万人が焼死した大空襲、2度の原爆被害にも、日本が滅びるだの復興に50年かかるだの言う者はいなかった。人類史は即災害史であり無常は自分の隣人とついこの間まで人々は承知し、だからこそ人は生きるに値したのだ――。(引用終わり)
自分は死んでも、きっと人は生き続けます。