かなり前ですが、新興市場の某上場企業の社長にインタビューしました。社業は小売業です。仕事の取材とは別に、余禄で「意識している経営者は」と尋ねたところ、イタリアンレストラン、サイゼリアを展開する正垣社長だ、との返事でした。
サイゼリアといえば、店舗運営の徹底した合理化で、そこそこの品質の料理を安く提供することで成長している会社です。
店舗運営の合理化は、例えば、無駄な動線が生じないよう、徹底的に合理的に作りこまれた狭いキッチンに表れています。サイゼリアに限らず、飲食チェーン店は、どこもそうでしょう。
この合理的キッチン、なぜ発達したか、ご存知ですか?
軍艦の調理場です。これを知ったとき、ちょっとした驚きでした。
弾薬庫を広くし、爆弾を多く積むため、キッチンはもっとも犠牲になるスペース。狭いキッチンでも効率的に働けるための、さまざまなワザが生み出されたといいます。
以来、なぜか正垣社長を、意識してしまいます。今度、「おいしいから売れるのではない、売れているのがおいしい料理だ」「サイゼリア革命」を読んでみよう。
追記。この仕事は、新興市場の上場企業の社長のインタビュー連載でした。「次に誰を取材すべきか」は、毎回、頭を悩ませる問題。新聞や雑誌、ネットで調べていましたが、取材相手に「意識している~」と尋ねることも有効、かつもっとも的確な人選になりますね。編集長に教えてもらったワザです。連載モノの人選に頭を悩ませているライターや編集者は、ぜひ。
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