壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

プロフェショナル 高倉健編

2012年09月14日 | みる

NHK「プロフェッショナル」に高倉健が出ていました。めちゃくちゃかっこいい。

「あなたへ」という映画の企画。この映画に出るにあたり、健さんはひとつ条件をつけた。若いスタッフを入れてくれ、と。映画製作には監督はもちろんだけど、カメラ、大道具、小道具、衣装、照明、その他多くのスタッフが関わります。そうしたスタッフを、熱意はあるが実制作に関わるチャンスの少ない若い人で固めて欲しいと条件を出したのです。

以前、池波正太郎のエッセイで同様の趣旨を読んだことがあります。彼が芝居の脚本を書き、上演される。ある出版社が、脚本執筆から舞台まで一連の様子を追って本(ビジュアル本)にしたいと言ってきた。そのとき、条件を出した。俺の指定のカメラマンを使って欲しい、と。まだ世に出ていない若いカメラマンです。

長く業界でやってきた。後進のことも考えねばならない。もう遅いかもしれないが。健さんは、そんなことを言っていました。81歳だそうですが、とてもそうとは思えない若々しい肌ツヤ。

与えるものが多いほど、与えられるものも増える。

別に量の問題ではありませんし、「何を」かという根本問題もあるでしょう。思いやりなのか、愛なのか、金なのか、励ましの言葉なのか、ノウハウなのか、チャンスなのか、賞賛なのか。

健さんも池波正太郎さんも、功成り名遂げた方です。若手にチャンスを与え、神(?)から満足感を与えられた、ということでしょう。

上手に「与える」ことができる人が、かっこいい大人だと思いました。


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