壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

就職事情

2011年12月15日 | かんがえる

12月1日から、大学3年生の就職活動が始まっています。

最近、こんな声を聞きます。「子どもがせっかく内定を得た会社があるのに、親が納得しない。名前を知らない会社(中小企業やベンチャー)だから」と。2週間ほど前のNHK「ニュースウォッチ9」でも、神戸市の甲南大学の学生が内定を得た会社に、母親が乗り気でない、とレポートされていました。

エ? と思いました。

1)日本の企業は、ほとんどが中小企業です。たしか、企業数にして98%、従業員数にして80%くらいか。であれば、親の大多数は中小企業勤めではないでしょうか?
(もし自身が中小企業勤めで、それでも子どもを大企業に入れたいというなら、親は自分の仕事や会社に誇りを持っていないのか?)

2)仮に親が大企業勤めだったり自営だったりしても、お隣さんや町内会の仲間に、中小企業勤めの人がいる。そうした人を見て「中小企業勤めでも生活は成り立つ」と分かるでしょう。なのに、なぜ大企業志向なのでしょうか?
(もし中小企業勤めのお隣さん〔の極端に貧しい生活ぶり〕を見て「中小企業は止めておけ」というなら、企業の大小というより、特定のその企業の問題でしょう)

3)もう20歳過ぎです。そもそも、そこまで親が子に介入すべきか?

4)社会経験の少ない、よって有名な会社しか知らない大学生に対し「大企業だけでなく中小企業にも目を向けよ」と言います。社会経験豊富で、よって無名の優良企業も多いことを知る親に対しても、学生に対するのと同じことを言わなければならないのでしょうか?

大企業か中小企業か、有名企業か無名企業か。この議論は、そんなニ軸対立思考に陥ってしまっていますね。反省です。実態は、ダメな大企業もあれば、スゴイ中小企業もあるし、ブラック企業もある、ということでしょう。こんなこと言うと、「人生いろいろ」と同じですが、確かその通りで、「会社いろいろ」です。だからこそ、自分なりの見極め基準を持つことが大切ですね。

頑張れ、学生さん!


夜行バス

2011年12月15日 | あじわう

遠すぎも近すぎもイヤごみ置き場 佐伯 イリコ

夫々の事情を乗せて夜行バス 東京 焦点外

事務の娘(こ)が社長を叱る大掃除 東京 崩彦

付き合えぬ鯨ベーコン出世して 栃木 那須の長者

脱北のふりしまさかの工作員 大村 川端柳

■以上、本日(12月15日)の毎日新聞、万柳より。

第一句。複雑ですねぇ、人の心は。

第二句。うまい! 夜行ってのに旅愁を感じます。

第三句。きっと素晴らしく風通しのいい会社なんでしょう。

第四句。『イルカを食べちゃダメですか?』。ぜひ読んでください。

第五句。スパイ、二重スパイ……。何を信じていいのやら。

今朝も晴天です。「あるくみるきく」読者の皆様、よい一日をお過ごしください。