壁際椿事の「あるくみるきく」

東京都内在住の50代男性。宜しくお願いします。

分析の技術

2010年09月13日 | 読書(ノンフィクション、実用)
先日、キヤノン電子の生産方法の切替え(コンベア生産→セル生産)による効率向上・経営改善について書きました。

『意思決定のための「分析の技術」』(後正武著、ダイヤモンド社)を読んでいて、英語には、『Reinventing Wheel』という言葉があることを知りました。以下引用。

(長い人類の歴史において)平原で重量物を運搬するために、車輪(コロ)の原理を発見し、一時は有効に活用したが、でこぼこの山坂道ではソリのほうが都合が良いので時間が経つにつれて(コロを)忘れてしまい、再び地平に降りて、しばらく経ってまた改めてコロの原理を発見する、というような意味である。(引用終わり)

キヤノン電子では、かつてのセル生産からコンベア生産に移行しました。当然ながら、この時期に入社した社員は、かつてのセル生産を知りません。再びセル生産を始めることは、多くの人にとって初挑戦のこと。それで、尻込みしたそうです。「かつて先輩たちが実際にやっていたこと」にもかかわらず。

大はコロとソリの関係だし、小は一工場の生産方式ですが、似ているなと思いました。

ちなみに、いま辞書を見たら、Reinventingという単語は載っていませんでした。inventは発見という意味だから、reを付けて、再発見。「車輪の再発見」という意味ですね。ひとつ勉強になりました。