MY研究所

(えむわいけんきゅうじょ) ピアノの先生の日常と、音楽教室や音楽についてのお話。

「ロココの花束」レポート

2008年12月03日 | 音楽
宮廷舞踏のイベント、「舞曲の花束 2」

後半2部が「ロココの花束」と題しまして
全てモーツァルトの作品による音楽と舞踏です。
        
オペラ『ドン・ジョバンニ』より メヌエット
ディヴェルティメント第17番より メヌエット
ドイツ舞曲(KV.600-3)
バレエ『レ・プティ・リアン』より パスピエ/ガヴォット
コントルダンス(KV.609-1)
            
『メヌエット』
バロックに比べて、洗練された優雅さがあります。
バロックのメヌエットが、2小節6拍を1単位として
1・2・3・4・5・6の うち
1   3・4・5  の4ヶ所でステップを進めるのに対し
ロココのメヌエットは
1・2・3・4・5・6 のうち
1     4・5   と、ステップが減ります。
(2・3)の静止している「溜め」の部分に
独特の優雅さが感じられます。狂言と能みたい。

『ドイツ舞曲』
どうやら後期の『アルマンド』らしく
初期の バスダンスだった頃の荘重さはどこへやら
テンポ速めで、ガヴォットのような跳躍がよく入ります。
しかも、ポイントは『手をずっと繋いだまま踊る』こと。
手をどんどん組み替え、身体を入れ替え
「なべ なべ底抜け」みたいな動きが出てきたりします。
あまり男女が接近できなかった時代、
このダンスなら堂々と近づけるので、人気が出た模様。

この講座で、バロックダンスを習っている友人に、
「この当時の“レースごっちゃり”の衣装で
 あんなに 腕を交差させたりしていたら
 衣装の袖とかが からむんじゃないの?」と尋ねたら
『そこがイイ』って事で、人気だったらしいよ、と。
なるほどね…
後の「ワルツ」へつながるダンスだというお話でした。

『コントルダンス』
ステップ自体は、素直に拍に合わせて動く感じです。
8人で『2人ずつ・4人ずつ・8人で輪になって』と
フォーメーションを次々に変えながら踊っていました。
傍でみていると、万華鏡のようです。

踊る方も楽しいけれど、見ている側を楽しませる要素が強い
というのが、古典舞踏の特徴のようです。
貴族の教養だったからかもしれませんね。