一期一会 Sweets for my SPITZオムニバス, 椎名林檎, 羅針盤, 松任谷由実, ゲントウキ, 中村一義, ぱぱぼっくすドリーミュージックこのアイテムの詳細を見る |
スピッツが好きだ。
草野氏の作曲は、憂いを含んだメロディもさることながら、なんと言っても詞が最高。
独自の類稀な言葉のセンスを駆使して、比類なく美しい詩的イメージを紡ぎだしている。
いささか空想的、観念的、象徴的にすぎる傾向もあるが・・・。
そのへんの独りよがりな現代詩などの、はるかに及ばないレベルに到達していると言っては言いすぎだろうか。
日本ポップス界において、草野正宗を中心とした孤高の「スピッツワールド」を形成している。
さて、最近発売された、1991~1997、1997~2005、スピッツサイクルヒットアルバムを買った。改めてスピッツはいいなと思う。
まだこのCDはアマゾンの画像フォルダに登録されていないので、上記記事に掲載したのは、スピッツの楽曲をいろんなアーティストがカバーしたトリビュートアルバム『一期一会』。
で、今回はこのアルバムを中心にして記事を書きたい。
好きなアーティストのトリビュートアルバムは楽しめる。
スピッツの他には、「尾崎豊」と「岡村靖幸」のトリビュートアルバムを持っている(どっちも同時代の強烈キャラ・・・)。
さて、こうしたトリビュートアルバム。
始めのうちは聴いてて「なんか、変だよ・・・」っていう違和感があるものの、だんだんと各アーティストの個性的な楽曲解釈というか、斬新な切り口のアレンジに新しい感動を覚えるのだ。
聴いているうちにオリジナルより良くなってしまうこともある。
さらに好きなアーティストの楽曲を、これまた好きなアーティストがカバーアレンジ(こんな用語はないかも)していると嬉しくなってしまう。
例えばこの『一期一会』では、元ユニコーンの奥田民生氏が歌っている「うめぼし」。
これがかなり深い味わいを出している。
だんだんと静かに盛り上がっていく感じがいい。
「うめぼし」への思いが「コスモス」にまで広がっていく感覚。
また、トリビュートアルバムから新たなアーティストを発掘することもある。
それが「猫になりたい」を歌っていた「つじあやの」。
彼女の春の柔らかな陽だまりのような声にやられてしまった・・・。
ん~癒される♪
今ではなにげ「あやのちゃんファン」・・・(コアなファンではないけれど、ライブ行ったことないし)。
公言するのは、ちょいと恥ずかしいが。
彼女の曲で、一般に認知されているのは宮崎駿系アニメ『猫の恩返し』(宮崎系で唯一こけたと言われる作品)の主題歌「風になる」くらいなもの。
映画はこけたそうだが、曲はいい。
うららかな春にうってつけの一曲。
たった一つの心 悲しみに暮れないで
君のためいきなんて 春風に変えてやる~♪
陽のあたる坂道を 自転車で駆けのぼる
君と失くした思い出乗せて行くよ~♪
あやのちゃんは、龍谷大卒の生粋の京都っ娘。
あくまで、はんなり、たおやかに、ウクレレを奏でる。
もう少しルックスに華があればブレイクする(はずな)のにな・・・残念。
*アルバム『一期一会』どのアーティストも、素晴らしいアレンジをしているが、中でもお勧めは、
1.スピカ (椎名林檎)
5.冷たい頬 (中村一義)
6.空も飛べるはず (ぱぱぼっくす)
8.田舎の生活 (LOST IN TIME)
9.うめぼし (奥田民生)
10.猫になりたい (つじあやの)
11.チェリー (POLYSICS)
13.夏の魔物 (小島麻由美)
1の林檎氏は、思い切り林檎風アレンジ。
8の「田舎の生活」は、切ない曲・・・。
9の民生氏にはやはり唸ってしまう・・・。聞くほどに味が出る。
10のあやのちゃんは、持ち味と曲が見事にはまってます。
13の小島麻由美の「夏の魔物」は原曲からは大きく逸脱した印象。つげ義春の漫画世界を想起させる、強烈な幻想風景。
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